ファシズムの政治体制をとるドイツ・イタリア,日本などの枢軸国と,アメリカ合衆国・ソ連・イギリスなどの連合国がたたかった世界戦争(1939年9月1日~1945年8月15日)。太平洋戦争はその一部である。
ファシズムの台頭
第一次世界大戦後,混乱が続くイタリアでは,ムッソリーニの率いるファシズム政党のファシスト党が政権を獲得した。また,ドイツでも世界恐慌後にファシズムが台頭し,1933年にはヒトラーが率いるナチスが政権を獲得した。ヒトラーは,ヨーロッパの主人となって世界を支配することをねらい,オーストリアを併合,ついでズデーテン地方(チェコスロバキアの一部)を要求した。イギリスとフランスはドイツに対して,これ以上の領土の要求をしないことを条件に,1938年のミュンヘン会談で,その要求を認めた。
開戦とヨーロッパの戦線
太平洋戦争以後
当時,日本は中国との全面戦争(日中戦争)に突入し,さらにフランス領インドシナも占領したため,アメリカ・イギリス・オランダとも対立を深めた。そこで1941年に日ソ中立条約を結んだうえで,アメリカとの関係を打開しようとして失敗,ついに12月に真珠湾の奇襲などを実行し,アメリカ・イギリスなど連合国との戦争が開始された。開戦当初は日本が優勢だったが,連合国側は,1942年を境に反撃に転じ,民衆の抵抗運動(レジスタンス)と共同して1944年にパリを解放し,さらにドイツを東西から攻めたてた。1945年ベルリンが陥落,ヒトラーは自殺し5月にドイツは降伏した。日本も,悲惨な沖縄戦や2度の原爆投下をへて,8月ポツダム宣言を受けいれて降伏,戦争は終わった。
特徴と結果
この戦争は,反ファシズムと民族解放という理念(イデオロギー)のかかった戦いであり,枢軸国の占領地では民衆の自発的な抵抗運動がおこった。また,徹底した総力戦であったことや発達した航空機による爆撃戦術が,一般市民の死傷者を増大させた。
コーチ
戦後、連合国を中心に国際連合がつくられたが、連合国の内部では資本主義国とソ連(当時)の対立があり、ソ連は占領した東ヨーロッパに親ソ連の政権をたて、冷たい戦争が始まった。
年代暗記
第二次世界大戦おこる…いくさ急(1939)に第二次世界大戦