かんせいりょく【慣性力】 ニュートンの運動の法則(ほうそく)がなりたつ座標系(ざひょうけい)(慣性系(かんせいけい))に対して加速度(かそくど)a で運動している物体を,物体とともに運動する座標系(ざひょうけい)(非慣性系(ひかんせいけい))から見ると,つねに静止(せいし)して見える。このとき,物体が静止(せいし)して見えるのは力がつり合っているためであるとするなら,質量(しつりょう)m の物体には実在(じつざい)の力ma のほかに-ma という見かけの力がはたらいていると考えなければならない。この力を慣性(かんせい)力という。この力を考えると,非慣性系(ひかんせいけい)の中でも運動の法則(ほうそく)がなりたつことになる。◇遠心力も慣性(かんせい)力の一種(いっしゅ)である。 くわしく見る みかけのちから【見かけの力】 運動している物体を,それといっしょに運動している人が観測(かんそく)する力。円運動している乗り物は,中心に向かう力がはたらいて軸(じく)のまわりを回っているが,乗り物に乗っている人は,その力とは別(べつ)に外側(がわ)に向かう力(遠心力)がはたらいているように感じる。このような力を見かけの力という。◇ほかに電車が加速(かそく)したときに,後ろにたおれそうになる力も見かけの力である。→慣性力(かんせいりょく) くわしく見る