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お餅を主菜とデザートに、おいしくアレンジ!/元気な子どもが育つ毎日のごはん【第36回】

お餅を主菜とデザートに、おいしくアレンジ!/元気な子どもが育つ毎日のごはん【第36回】

鏡開きは一般的に松の内が過ぎた1月11日に行なわれます。正月に神様や仏様にささげた鏡餅を下げて、家族で分けて食べ、無病息災や健康長寿、子孫繁栄などを願う慣わしです。鏡餅はその形がお腹のように見えるので、包丁で切るのは切腹をイメージさせるのでよくないとされ、木槌で叩いてくだいたり、水でもどして、やわらかくなったものをちぎって使うのが正しい鏡開きの仕方だそうです。

1年中売っている餅ですが、年間で購入量が飛びぬけて多いのが12月。お正月の準備ということもありますが、鍋に入れたり、焼いて海苔を巻いたりなど、寒くなったこの時季にはお餅は欠かせないということでしょう。

そこで今回は、餅料理のレパートリーを増やす2品をご紹介します。

「おもちの肉巻き」は、主食である餅と、たんぱく質源の肉との組み合わせなので、主食を兼ねた主菜です。肉巻きおにぎりのお餅バージョンのようですが、ごはんを握るという手間がないので簡単に作れます。豚肉を牛肉に変えてもOKです。

そしてもう1品はデザート。あんこやきな粉、小豆などと合わせる和風のデザートが定番ですが、チョコレートと合わせて洋風にすると、モチモチとした生チョコのような食感になります。

さて栄養についてですが、餅は米と同様で糖質(炭水化物)が豊富に含まれています。糖質は体を動かし、また脳にとっては唯一のエネルギーになります。ごはん140g(茶碗約1杯)と角餅2個(100g)がほぼ同じエネルギー(約230kcal)、糖質量(約50g)だということを覚えておくと、カロリー摂取の目安になります。

成長期の子どもは大人以上にエネルギーを必要とするので、おやつに餅を食べるのもおすすめです。脳のエネルギー源にもなるので、受験生のおやつや夜食にも良いですね。

お餅好きな人はもちろん、お正月に買ったお餅が残っているという方、ぜひお試しください。

●栄養まとめ(餅)

  • 餅の栄養素は、主に糖質(炭水化物)。
  • ごはん140g(茶碗約1杯)と角餅2個(100g)がほぼ同じエネルギー(約230kcal)、糖質量(約50g)を覚えておくと、カロリー摂取の目安になるので便利。

おもちの肉巻き

527kcal 塩分1.2g

《材料》(2人分)

切りもち 4個
豚肉の薄切り 8枚
A(しょうゆ・酒・みりん 各小さじ2)
サラダ油 大さじ1
ゆでたブロッコリー 小4房
パプリカ(赤)1/2個:1㌢幅に切る
塩、こしょう 各少々

《作り方》

1)フライパンに油小さじ1を熱し、パプリカを炒めて塩、こしょうしてとりだす。
2)縦半分に切った餅を豚肉で巻く。

3)1)のフライパンに残りの油を入れて、2)を焼く。このとき、ペーパータオルを小さくたたんで、余分な脂を吸いながら焼く。

4)周囲に焼き目がついたらAを回し入れて絡める。

5)1)のパプリカ、ブロッコリー、4)の肉を盛り合わせる。

チョコもち

1個あたり23kcal 塩分0g

《材料》(約25個分)

切りもち 1個(50g)
牛乳 大さじ4
砂糖 大さじ3
ミルクチョコレート1枚(50g)
ココアパウダー 適量

《作り方》

1)耐熱ボウルに薄切りにした餅、牛乳大さじ2を入れて600Wのレンジで1分20秒くらい加熱して、砂糖を加えてよく混ぜる。

2)残りの牛乳(大さじ2)、溶けやすいように刻んだチョコレートを加えて、レンジで1分くらい加熱して、よく混ぜる。

3)バットかタッパーなどに平らにならして入れ、冷凍庫で30分ほど冷やす。

牧野直子(まきのなおこ)

牧野直子(まきのなおこ)

牧野直子(まきのなおこ)

管理栄養士、料理研究家、㈲スタジオ食(くう)代表。
大学在学中から栄養指導や教育活動に関わる。メディア(雑誌、書籍、テレビほか)をはじめ、料理教室、講演会、病院や保健センター等で幅広く活動。わかりやすく、実践しやすい指導をモットーに、生活習慣病や肥満の予防・改善のための食生活指導や栄養指導に携わるほか、健康によく、簡単で、おいしい料理の提案を行っている。
著書に「元気塾弁」(女子栄養大学出版部)、「病気にならない新・野菜を食べる健康法」(マガジンハウス)、「2歳からのごはんBOOK」(NHK出版)、「ひと目でわかる料理の手習い帖」(池田書店)など。

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