10歳までのネット事情/データで読み解く、子どもとスマホ【第31回】
ネットもスマホも十分普及しているなかで育った10歳未満の子どもたち。どんなふうにネットとつきあっているのでしょうか。
10歳未満の子どものネット利用状況、内閣府がはじめて調査
平成29年5月、「低年齢層の子供のインターネット利用環境実態調査」(内閣府)※1が発表されました。
この調査は0歳から9歳の子どもの保護者を対象に、子どものネット利用状況を調べたものです。
ネットもスマホも十分普及しているなかで育った10歳未満の子どもたち。どんなふうにネットとつきあっているのでしょうか。
10歳未満の子ども、4割がネットを利用
まず、ネットの利用率をみてみましょう。
イメージしやすいように学年で言い換えると、年少さんで3人に1人、小学校1年生で2人に1人、小学校4年生では3人に2人がネットを使っていることになります。
3歳未満に注目すると、子どものネット利用の割合は0歳で3.1%、1歳で9.1%、2歳で28.2%となっています。
オムツをしているような世代でも、1歳の1割、2歳の3割弱がネットを使っていることがわかりました。
タブレットの存在感
では、0歳から9歳の子どもは、どんな機器を使ってネットを利用しているのでしょうか。
インターネットを利用する機器は、1位がスマホ(19.4%)、2位がタブレット(18.3%)、3位が携帯ゲーム機(7.2%)。
スマホとタブレットの利用率がきっ抗しているのが特徴的です。
「青少年のインターネット利用環境実態調査」(平成28年度)※2の結果と合わせてみてみると、スマホとタブレットでのネット利用率は、12歳までほぼ同じくらいの割合になっています。
未就学児から小学生にかけては、タブレットを使ってネットをしている子どもがスマホと同程度いることがわかりました。
4割超が子ども専用機を使っている
さて、これらのネット接続機器。小さな子どもたちですから、親と共用のものを使っているだろう、と思われた方もいるでしょう。
しかし実態は少し異なります。
子ども専用のものの利用上位は、1位が学習用タブレット(88.5%)。2位が子ども向け携帯電話(80.5%)となっていて、ここでも、タブレットは存在感を示しています。
学校のICT活用授業でもタブレットを使うことが増えていますので、低年齢層の子どもにとって、タブレットは家でも家庭でも身近に感じられるネット接続機器なのではないでしょうか。
さて、なにごとでもそうですが、子ども専用となるとどうしても親の目が届きにくくなるものです。お子さんの学習用に専用のタブレットを使わせている保護者の方、ぜひご自分でもそのタブレットを使ってみてください。使い方がわからないとか、こんな機能があるとは知らなかった、ということがないようにしたいものです。
次回も10歳未満の子どものネット事情について見ていきます。
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