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保護者もアップデートしよう/データで読み解く、子どもとスマホ【第30回】

保護者もアップデートしよう/データで読み解く、子どもとスマホ【第30回】

小学生・中学生、家でスマホを使う際のルールに変化はあったのでしょうか。

スマホを使う子どもの保護者、8割超が子どものネット利用を管理

今回は「青少年のインターネット利用環境実態調査」※1結果から、子どもがスマホを使う際のルールがどうなっているのかみていきます。

子どもがスマホを利用する保護者の82.9%が、なんらかの方法で子どものネット利用を管理していると答えています。昨年度から1.6ポイントの減少とはいえ、3年連続で8割をこえて高止まりしています。

平成28年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(概要)より(平成29年3月 内閣府)

実際に行なっていることの内訳は、1位がフィルタリングを使っている(44.6%) 、2位がネット利用状況を把握している(34.2%)。
順位は昨年度の調査と同じで、数字も大きく変動していません。

フィルタリングの利用が5割弱、子どものネット利用の把握が3割程度という水準で、やや低め安定のまま推移している状態です。

小学生、スマホのフィルタリングは3割弱

小学生のスマホ利用者の保護者は、中学生・高校生の保護者と傾向が異なっています。

取り組みの1位は親の目の届く範囲で使わせている(74.1%)、2位が利用時間等のルールを決めている(37.7%)、3位がネットネット利用状況を把握している(31.5%)です。小学生の保護者が利用を見守ることに注力している様子がわかります。

平成28年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(概要)より(平成29年3月 内閣府)

一方で、フィルタリングを使っていると答えたのは27.8%。中学生・高校生では5割弱のフィルタリング利用率が、小学生においては3割弱と、大きな差が出てしまっています。

スマホは、家庭の外に持ち出して利用する場合もあります。無料Wi-Fiスポットが拡大している状況下、フィルタリングをかけていないスマホを子どもに持たせるのは無防備なことといえます。

フィルタリングというと、性的な情報の遮断を一番に思いつくでしょうが、犯罪や暴力に関する情報からも子どもを守ってくれます。ことに最近は、戦争、強盗、殺人、交通事故などショッキングでグロテスクな動画がネットに出回っており、興味本位で見てしまった子どもの心に大きな影響を与えかねません。

動画は本コラム27回でお伝えしたように、小学生の利用が大きく伸びているサービスです。フィルタリングを導入したり、日本でも最近サービス提供が始まった「YouTube Kids」のような子ども向けサービスを使うなどして、子どもを危険な情報から守っていきましょう。

家庭のルール、子どもと保護者の意識のギャップは変わらず

ネット利用するときの家庭のルールについては、昨年度までの調査結果と同様、子どもと保護者の間での認識ギャップが目立ちます。

平成28年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 調査結果(概要)(平成29年3月 内閣府)より作成

インターネットの利用にあたり、ルールを決めていると答えた保護者は80.9%、子どもは65.0%。保護者のほうが約16ポイント多くなっています。

昨年に比べると全ての学校種でギャップは減ってはいますが、まだまだ「ルールを決めているつもり」の保護者と「ルールを気にしていない」子ども、という図式は変わっていません。

ただ子どもの調査結果をみてみると、小学校・中学校・高校の全てにおいて、ルールを決めていると答えた割合が増えています。

SNS東京ルール※2のような、家庭におけるネット利用のルールを決める動きが浸透してきたのだとしたら、とても喜ばしいことです。

一方で、ルールを決めていると答えた保護者の割合は3年間ほぼ横ばいです。はじめにあげた子どものスマホ利用の管理も数値は横ばいでした。保護者の意識・行動はこの3年間、あまり変わっていないようです。

ネットの世界では、日々新しいサービスが誕生しています。本コラム25回・26回でとりあげたフリマアプリなど、新しい潮流が生まれれば、それにともなうトラブルも増えてくるものです。

保護者の皆さんも、自分のスマホやネットの知識をアップデートする習慣をつけて、日々成長する子どもたちを見守っていきましょう。

※1
平成28年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 (内閣府)
※2
SNS東京ルール

 
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渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

株式会社コドモット代表取締役社長。
NTT在籍時代の2001年、子ども向けポータルサイト「キッズgoo」を立ち上げ、同サイトでデジタルコンテンツグランプリ・エデュテイメント賞受賞。独立後は小学生向けのコンテンツを中心に、企業の子ども向けWebサイトや公共団体の子ども向けツールなどの企画制作を数多く手がける。一男一女の母。

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