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それ、フリマアプリで売っちゃうの?/データで読み解く、子どもとスマホ【第25回】

それ、フリマアプリで売っちゃうの?/データで読み解く、子どもとスマホ【第25回】

高校生がお小遣いかせぎに利用しているフリマアプリ。トラブルも報告されはじめています。

モノの売り買いにトラブルはつきもの

いらなくなった品物をネットで売ることができるフリマアプリ利用の伸びを背景に、自分の使っていた品物をネットで販売している子どもがいることを前回お伝えしました。

フリマアプリでは、モノとお金(またはポイント)が交換されるわけですから、お金、品質、輸送、販売者と購入者の間のコミュニケーションに関して、ときにトラブルが発生するのは防ぎきれない側面があります。

子どもが巻き込まれる事例も報告されはじめました。国民生活センターの広報ページでも、フリマアプリに関連する子どものトラブル事例がいくつか紹介されています。※1

紹介されているのは、お金や品質に関連するトラブル、そして保護者のクレジットカードの不正利用の事例です。これらはフリマアプリでなくても起こりうるトラブルではありますが、タイミングに応じて、保護者の手助けが必要な場面があることがよくわかります。

さてこれらは、購入者側の立場でのトラブルですが、スマホで子どもでも(保護者の許可を得たうえで)簡単にモノを売ることができるわけですから、売る立場でのトラブルも今後増えてくるでしょう。

あっけらかんと並ぶ制服

フリマアプリでのモノの販売では、とくに気をつけてもらいたいと思うことがあります。象徴的なものを2つ紹介します。

卒業シーズン、フリマアプリでは学校の制服が数多く出品されます。

制服を見知らぬ人に売る、などと聞くと、保護者世代は「ブルセラ」のようなものを想像して青くなるかもしれませんね。でも、フリマアプリでの制服の出品は、もっとあっけらかんとしていて、普通の古着を出品しているかのような気安さです。

そもそも制服はその学校の生徒であるとことを見た目で証明するIDそのもの。

いままでは、古い制服は学校が主催するリサイクルの会に出したり、同じ学校の後輩にゆずったりして、顔の見える範囲でのやりとりにとどまっていたわけですが、フリマアプリの普及で広く中古の制服が流通する時代になってしまいました。

いらないから、コスプレ用に、制服のない学校への通学服として……いろいろな理由をつけて売られている制服ですが、買った人がどう使うかまでは売り主は管理できません。

見知らぬ第三者に制服を売るのですから、当然その利用のされかたはさまざま。

悪意のある人の手に渡り、制服が性的に利用されたり、その制服を着て刺激的な画像や映像をとり、それが流通して学校の名誉が傷つけられたり、着用して学校に忍び込む人がでたり……なんていうことがおきないとはかぎりません。

制服の出品者は、子ども本人(着用画像があるケースも)と推測できる場合もあれば、その保護者のケースもあります。せめて保護者は人生経験をいかし、売ったあとのことまで思いをはせてほしいものです。

再配布禁止・譲渡の禁止と書いてあっても……

そしてもうひとつ、学年がわりの季節によく出品されるものに、予備校や塾のテキストがあります。

とくに、受講者しか手に入らないような予備校や塾などのテキスト、いわば門外不出のようなものが販売されています。

通常、予備校や塾などで配布されるテキストには、無断複製の禁止、再配布の禁止、譲渡禁止等の項目が明記されていますが、おかまいなしに堂々と出品され、ものによっては10万円をこえるような高値で売買が成立していて驚いてしまいます。

こちらは、受験を終えた高校生とおぼしき出品者が目立ちます。もちろん、保護者による出品も相当数あります。

このほかにも、フリマアプリには、ゲーム運営会社が転売NGとしているゲームのID(ポケモンGOのIDなど)など、それをフリマで売るのはどうなのかと、まゆをひそめたくなるようなものも多数掲載されています。

いらなくなったから、売れるから、フリマアプリで売る! となる前に、このモノは見知らぬ人に売ってしまっても大丈夫なのか、子どもも保護者も一度立ち止まって考える冷静さを持ってほしいと思います。

フリマアプリに関するトラブルについて、次回も引き続き事例を紹介します。

※1
独立行政法人国民生活阿センター 子どもサポート情報
当該記事
http://www.kokusen.go.jp/mimamori/kmj_mailmag/kmj-support109.html

http://www.kokusen.go.jp/mimamori/kmj_mailmag/kmj-s upport74.html

 
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渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

株式会社コドモット代表取締役社長。
NTT在籍時代の2001年、子ども向けポータルサイト「キッズgoo」を立ち上げ、同サイトでデジタルコンテンツグランプリ・エデュテイメント賞受賞。独立後は小学生向けのコンテンツを中心に、企業の子ども向けWebサイトや公共団体の子ども向けツールなどの企画制作を数多く手がける。一男一女の母。

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