「電子黒板」で“学び”はこう変わる! ICT教育における活用例とメリット
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GIGAスクール構想により児童生徒ひとりひとりに端末がいきわたり、デジタル教材のさらなる普及を見据えて電子黒板を導入する学校が増えるなど、ここ数年で教育のICT化は一気に進んでいます。一方で、こうしたICT機器やデジタル教材の相互連携については、まだまだ多くの学校で十分に活用しきれていないのが現状です。
慣れないICT機器を活用・連携させることはハードルを高く感じがちですが、双方向で協働的な授業や子どもたちの興味・関心を高める授業が行えるなど、多くのメリットがあります。授業準備にかかる時間の短縮にもつながり、すでに活用を進めている学校からは「(便利なことだらけで)以前の環境には戻れない」といった声も。
そこで本稿では、児童生徒用端末、デジタル教材、電子黒板を連携させるメリットや具体的な活用例について、エプソンの「電子黒板活用事例集」より抜粋して紹介します。
電子黒板×デジタル教材×児童生徒用端末を活用した授業の具体的な実践例を紹介する事例集。使用している先生のリアルな感想も豊富に掲載している。
<掲載事例>
・小学校2年生 国語、図工
・小学校3年生 理科
・小学校4年生 算数、朝学習
・小学校 朝の会
・中学校3年生 社会
いま求められている、双方向で“協働的な学び”を実現
1人 1台端末時代の「協働的な学び」
2019年に改訂された学習指導要領では、新たに「協働的な学び」がキーワードとして盛り込まれました。協働的な学びとは、探究的な学習や体験活動などを通じ、子ども同士、あるいは地域の方々をはじめとした多様な他者と協働しながら、必要な資質・能力を育成することです。その実現にはICTの活用が欠かせません。
まずは児童生徒用端末を活用することで、ひとりひとりが自分のペースを大事にしつつ、協力しながら作成・編集等が行えます。さらに、児童生徒用端末と電子黒板を連携させることで、教員からの一方通行ではなく、双方向性のある授業を行うことが可能。多様な意見を共有しつつ合意形成を図る活動など、「協働的な学び」を発展させることができます。
[活用例1]デジタル教科書や資料を投写し、話し合いの時間を確保
協働的な学びでは、子どもたち同士の対話が不可欠です。けれども、時間内に学習すべき内容が定まっているため、従来は一方的に先生が話す授業になりがちで、協働的な学びを行う時間がないという課題がありました。
電子黒板を活用すれば、紙教材や配布物をデジタルで提示できるので、資料の配付や板書をする時間を減らして、授業を効率化できます。それにより、子どもたち自身が考えるワークや発表に時間を割くことができるようになり、主体的・双方向的な授業が実施可能。また、板書時間を削減し、テンポ良く資料を提示できるので授業のスピード感をアップできるというメリットもあります。
[活用例2]個々のICT端末での取り組みをクラスで共有
ICT端末を活用した「個別最適な学び」を電子黒板で共有することで、協働的な学びに発展させることができます。電子黒板と同じ画面を端末に配信したり、逆に児童生徒用端末の画面を電子黒板に表示したり……といった双方向性のある授業が可能です。
例えば、「サムネイル表示」機能を活用して、子どもたちのタブレット端末の画面を電子黒板に表示すれば、ほかの子どもたちの意見を参考にできるため、意見交換が活発化します。同時に先生が全員の進捗状況を把握しやすくなるというメリットも。また、先生が任意の端末を選択して比較表示できる「モデレーター」機能を活用すれば、4画面の分割表示も可能になり、比較提示や発表に役立ちます。
<もっと詳しく!>
算数、社会、国語、図工、理科など、各教科授業における実践例や具体的な授業の流れは「電子黒板活用事例集」をチェック!
事例集で使用されている「プロジェクター型電子黒板」の詳細はこちら
子どもたちの興味・関心を高め、授業への集中力アップ!
紙教材にはない、デジタル教材ならではのメリット
デジタル教材の導入にはさまざまなメリットがあります。例えば、映像や音声などを活用することで、子どもたちの学習意欲や理解が高まり、集中して取り組むようになります。また、従来の板書と組み合わせるなど、デジタルとアナログを融合させることで、両方のメリットを生かしたより効果的な授業を行うことができます。
デジタル教材は単体で使用するだけでなく、電子黒板と組み合わせることでさらに活用の幅が広がります。2024年度から本格導入が予定されているデジタル教科書の活用にも電子黒板との連携は欠かせません。
[活用例3]拡大表示や電子ペンなどで視覚的に訴える授業に
デジタル教科書や教材を大きく映せる電子黒板だからこそ、子どもたちの顔が上がり、しっかり前を見るようになります。教科書だとどこを見ているか分からない子どもや、どこを見ていいか分からない子どもがいますが、デジタル教科書+電子黒板では特に見せたい部分を拡大・強調表示もできるので、そういったことがありません。教室の後方にいる子どもにもわかりやすく、視覚に訴える授業が可能です。子どもたちが授業に集中しやすく、理解がいっそう深まります。
投写した資料や教材には、電子ペンを使って書き込むことができます。先生が書き込むだけでなく、子どもが前に出て書き込んだり発表したりする使い方も可能。子どもたちが積極的に発表し、主体的に学べる場を提供できます。
[活用例4]デジタルとアナログを組み合わせて“見る”ことに集中できる授業に
長尺の黒板に「アナログ」と「デジタル」 のスペースをつくり、一目でその両方を見せる活用方法もおすすめです。例えば、「学習のゴール」や「ポイント」など、授業全体を通して見せたいものは手書きで板書し、大きく見せたいものや子どもたちと双方向でやりとりしたいものをデジタルで提示、といった使い分けが考えられます。
また、黒板に投写した画像に先生が板書を重ねて書き込んだり、子どもたちの制作物や発表資料などを書画カメラで投影して電子ペンで書き込んだりする使い方も便利。こうした従来のアナログ授業+αという使い方であれば導入しやすく、そのうえ子どもたちの理解を促進し、スムーズな授業を実現できます。
<もっと詳しく!>
算数、社会、国語、図工、理科など、各教科授業における実践例や具体的な授業の流れは「電子黒板活用事例集」をチェック!
事例集で使用されている「プロジェクター型電子黒板」の詳細はこちら
導入事例校インタビュー:「電子黒板があったからこそ、1人1台端末の活用が進んだ」
校戸田市立戸田東中学校 教頭 武田 吉司先生のコメント
本校では教科に関係なく、すべての教員が電子黒板を使っています。デジタル教材を作っている教員も多く、授業はもちろん、学級活動や保護者会、学校行事にも電子黒板が大活躍。合唱祭のときには体育館の様子を生徒たちがいる教室に配信し、電子黒板に大きく映しました。おそらく、テレビしかなかったら全員で見ることが難しいので、配信をやっていなかったと思います。
電子黒板は、” 書いたり消したりが楽”、” 切り替えが早い”、” 意見を共有しやすい”など、良いところがたくさんありますが、一番のメリットは「1 人1 台端末の相乗効果を高められること」だと考えています。本校においても、端末だけが導入されていたら授業での活用は進まなかったかもしれません。電子黒板と端末をセットで使えたからこそ、教員も1 人1 台環境の効果を実感することができ、ここまでやってこれました。実際、本校の教員は「前の環境に戻れない」とよく言っています。
今までの黒板から脱却し、新しい授業へ転換していく、電子黒板は1 人1 台時代になくてはならないツールだと思います。
<もっと詳しく!>
「電子黒板活用事例集」では、各教科の先生方が感じた具体的なメリットやリアルな感想を紹介中!
プロジェクター型電子黒板とは?
電子黒板は大きく分けて、「ディスプレイ型」と「プロジェクター型」の2種類があります。本記事ではプロジェクター型電子黒板の事例を中心に紹介してきました。その特徴やメリットについて改めて紹介します。
大画面なのに設置場所をとらない!
スタンド付きのディスプレイ型電子黒板は、必要に応じて移動できるというメリットがあります。ただ、大画面になればなるほど、どうしても教室内にある程度の設置スペースが必要になり、黒板の一部が隠れてしまいますし、そもそも移動させるのは大変です。
一方、壁掛け設置ができるタイプのプロジェクター型電子黒板なら、黒板やホワイトボード上へ設置することで、これまでの教室環境を変えずに大画面提示が可能。板書との併用も容易です。
安心・安全に活用でき、使用前の準備も楽!
黒板の上に設置できるため、子どもが容易に触ることができず、不要にボタンをいじる心配はありません。また配線もないので、子どもがケーブルに引っかからず安心。使う前に配線の接続も不要で、ボタンひとつでスタートできます。さらに黒板まわりがすっきりするので、集中の妨げになりません。