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先生のリアルな声は?電子黒板を導入する「前」と「後」で変わったこと [イラスト解説]

先生のリアルな声は?電子黒板を導入する「前」と「後」で変わったこと [イラスト解説]

ICT教育に興味はあるけれど、実際はどうなの? 本当に便利になる? とお考えの方もいらっしゃるでしょう。ICT機器を導入したものの、活用できていないというお話を耳にすることもよくあります。

そこで本稿では、コロナ禍の休校中に「電子黒板+ICT機器」を導入して活用している長野県千曲市の小・中学校の先生方に聞いたリアルな声を、「導入前と比べてどう変わったのか?」「どこにメリットを感じたのか?」を中心に、Before/Afterのイラストとともに紹介します。

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エプソン「電子黒板活用事例 VOL.2」

本稿では、エプソンの「電子黒板活用事例 VOL.2」(無料)より抜粋して事例を紹介します。電子黒板×デジタル教材×児童・生徒用端末を活用した授業の具体的な実践例や先生のリアルな感想が豊富に掲載されているので、詳しく知りたい方は以下のダウンロードページをご覧ください。

<掲載事例>
・小学校……国語/道徳/算数/音楽/外国語/理科/特別支援学級

・中学校……国語/英語/理科/国語/技術/学活

「電子黒板活用事例集Vol.2」(無料)をダウンロードする

電子黒板を導入して変わったこと[その1]

わかりやすい表示で児童・生徒の理解が進み、意欲的になった!

Before:聞くだけの説明で迷子になりがち
After:わかりやすい表示で授業に集中!

従来は、先生が教科書を読み上げたり、重要部分のみを板書したりしながら授業を進めていました。授業の最初から集中している子どもはついてくることができますが、途中で少しでも気を抜くと、どこの説明をしているのかすっかり迷子になることも。そうなると、授業がつまらなくなって、集中力も維持できません。

けれども、電子黒板なら、見せたいところを画面に大きく表示できます。そして、授業の進行に沿って表示内容を次々に変えることができます。さらに、児童・生徒が各自の端末から入力したことをリアルタイムで共有するなど、ライブ感を持って、クラス全員で意欲的に授業に取り組むことができます。

先生のリアルな声!

わかりやすく見せたり伝えたりしやすく、児童にとっても理解の手助けに

千曲市立東小学校 市川奈穂子先生/小学校2年・国語
千曲市立東小学校 市川奈穂子先生/小学校2年・国語

「電子黒板には見せたい部分を大きく表示できて、児童に見やすく、またわかりやすく伝えやすい点にメリットを感じています。聞くだけの説明では、どこをやっているかわかりにくい子も、視覚的にとらえることができるので、理解につながり、意欲的に取り組むようになりました。意見共有のときも、電子黒板に全員の意見を映すことで、ゆっくり、落ち着いて友だちの意見を見ることができ、それを参考にしながら自分の意見を書くことも簡単にできるのがいいですね。そのほか、〇や□の図形もサッときれいに描けますし、国語の授業ではマス目を表示して書き込みながらノート指導ができるのも役立っています。」

実際の授業での活用場面

授業の様子1
授業の様子2

デジタル教科書の見せたい部分をマークして切り取り大きく表示。お手本となる手紙をみんなで音読します。先生は書き方のポイントとなる部分に赤と青に分けてペンで線を引きます。大切なところを確認しながら、授業を進められます。

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電子黒板を導入して変わったこと[その2]

授業のたびに用意が大変だった教材・機材がノートパソコン1台で済むようになった!

Before:教材・機材の準備が大変
After:持ち運びはノートPCだけ!

英語の授業に音声教材や映像教材は不可欠。ネイティブな発音を聞かせたり、シチュエーションの動画を見せたりすることができます。これまで、音声教材としてCDとCDラジカセを準備したり、映像を流すために可動式テレビとDVDプレイヤーを持参したりするなどの準備が必要でした。

けれども、パソコンと電子黒板ならば、準備は簡単。持参したノートパソコンを教室の電子黒板にケーブルや無線で接続して、デジタル教材を再生するだけ。準備の手間を大幅に削減できるようになりました。

先生のリアルな声!

パソコン1 台で授業準備の負担が軽減

千曲市埴生中学校 山口直子先生/中学1年・英語
千曲市埴生中学校 山口直子先生/中学1年・英語

「デジタル教科書やYouTube™の動画、PowerPoint®で作った単語カード、ピクチャーカードなどの自作教材など、デジタル教材と電子黒板を普段から活用しています。音声とともにテキストを同時に見せられるようになり、単語の読み方などを生徒が理解しやすくなりました。CDラジカセを併用する場合と違い、電子ペンで単語をタッチするだけで電子黒板からタイミングよくきれいな音声が出るのがいいですね。

授業では、生徒の集中力が切れないように電子ペンでテンポ良く進めるようにしています。生徒たちも前を向くようになり、生徒たちがどこを見ているのか、すぐにわかるようになりました。これまで使っていた可動式のテレビ型大型提示装置は準備が大変で、紙のピクチャーカードやラジカセなどの持ち運びも煩雑でした。今はパソコン1 台で済むので、とても助かっています。」

実際の授業での活用場面

授業の様子3

デジタル教科書を表示して新出単語を学習。先生は電子ペンを使って、単語の意味を確認、発音を聞き、ポイントを記入します。電子ペンは、マウスとしても使えます。ラジカセを用意したり単語を板書したりする“生徒の待ち時間”がないため、授業がテンポ良く進みます。

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電子黒板を導入して変わったこと[その3]

板書やプリント配布などの時間を短縮でき、思考や活動の時間が増えた!

Before:板書や配布に時間がかかる
After:時短で思考や活動時間が増えた

授業内容の説明や、授業の要点確認などに板書は欠かせません。けれども、先生が板書している間、児童・生徒は待つことに。同じように、授業のプリントを教室の全員に配布する時間も、意外に児童・生徒を待たせるものです。

電子黒板を活用すれば、あらかじめ用意した説明内容をすぐに投影できるので、児童・生徒の待ち時間は不要に。プリントも、データで配布すれば一瞬でみんなの手元に届きます。時間を短縮できた分、思考や活動の時間が増え、意見などの記述がしっかりできるようになります。

先生のリアルな声!

スライドや資料も生徒に配布し、見返して授業の流れがわかるように工夫

千曲市屋代中学校 金子竜太朗先生/中学2年・理科
千曲市屋代中学校 金子竜太朗先生/中学2年・理科

「理科では、電子黒板に何でも大きく映せるところがとても助かっています。実験動画をつくってデータの部分を拡大したり、生徒が撮った実験動画を共有したりと、見せたいものを大きく表示して説明できるようになりました。生徒が自分の端末で撮りためた動画をいつでも見返すことができるのもいいですね。

電子黒板を使うときは、表示するスライドや資料も生徒に配布し、後から見返しても授業の流れがわかるように工夫しています。板書や説明時間、プリントを配布する時間を減らせるのが電子黒板のメリットです。チョークが手に付くと触れない薬品があるのですが、板書が減り、その都度手を洗う必要がなくなりました。生徒たちの思考や活動時間が増え、意見などの記述がしっかりできるようになってきたと手応えを感じています。」

実際の授業での活用場面

授業の様子4
授業の様子5

あらかじめ用意したスライドを画面に表示しながら、グループで予想することや活動内容を簡単に説明。困っているグループに配慮して、途中で各グループの意見を電子黒板で共有します。同じ画面にタイマーも表示。

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電子黒板を導入して変わったこと[その4]

以前は授業後のノートで見取っていた児童・生徒の考えを、授業中にリアルタイムで把握・共有!

Before:児童・生徒の考えは授業後に確認
After:リアルタイムで考えや進捗を把握・共有可能に!

児童・生徒がどのように考えて授業に臨んでいるのか、どのような感想を持ったのか、これまでは授業が終わった後にノートを集めて確認するしかありませんでした。そのため、授業中に個別の進度を確認したり、全体の意見を共有したりするのは難しいことでした。

しかし、シンキングツールを活用すれば、授業中、リアルタイムに電子黒板に映し出すことができます。これにより、個別にアドバイスしたり、みんなの意見を共有して意見を交換したりしながら、授業を進めることができるようになりました。

先生のリアルな声!

異なる意見を取り上げ生徒理解も早い
一斉授業の中でゆるやかに実現する個別学習と意見共有

千曲市屋代中学校 早津 秀先生/中学1年・国語
千曲市屋代中学校 早津 秀先生/中学1年・国語

「この授業では、生徒が一人で考えたり、グループで考えたりと思考する時間を多く取っています。ポイントは、生徒がシンキングツールでまとめている画面を電子黒板に映し、私が1対1で個別アドバイスをしながらも、そのやりとりの内容が全体に共有されていることです。このようなスタイルにすることで、考えをまとめるのが苦手な生徒は、ほかの生徒の意見を参考にできますし、ほかの生徒に投げかけた私の言葉を聞いて、もう一度、その部分を見直すなど、生徒が自分で気づいて学習を進められます。教員も、生徒の異なる読み取りを電子黒板でたくさん見せることができ、生徒に寄り添えるようになりました。以前は、授業が終わった後にノートを集めて、「この子はこんなことを考えていたのか」と見取っていましたが、いまでは生徒の理解も早くなったと感じています。ICTを使うことで、生徒たちも言葉が出るようになり、それを電子黒板で 共有することで、結果として主体的な学びにつながっていると思います。1人1台端末で学ぶようになり、教員の役割も変わってきました。だからこそ、電子黒板の役割も『教えるためのツール』『生徒に前を向かせるためのツール』という発想から脱却して、生徒の『アウトプットを増やすツール』という考えに変わっていかなければいけないと考えています。より双方向の学びができるように、私たちも研究を重ねていきたいです。」

実際の授業での活用場面

授業の様子6

本時の学習内容を黒板左側に表示し、先生は生徒が取り組む課題を短時間で説明。黒板右側には生徒の画面を一覧表示し、進捗を把握しながら個別に課題のフィードバックを始めます。

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電子黒板を導入して変わったこと[その5]

ビデオ会議と電子黒板で、各教室に居ながら全クラスへ向けて一斉説明が可能に!

Before:体育館に全クラスが集合
After:ビデオ会議+電子黒板で教室に居ながら一斉説明

全クラス向けに一斉に説明が必要な場合、従来は体育館や講堂などに全員が集まっていました。しかし、この方法だと後ろのほうからだと資料が見えづらかったり声が聞こえにくかったりして、集中力が続かないことも。

その解決策として、教員用端末で開いたビデオ会議システム「GoogleMeet™」を電子黒板で表示し、各教室に居ながら同時に説明を聞く、といった活用方法もあります。スライドや写真も画面共有できるので、自分の席なので集中もしやすいですね。

実際の授業での活用場面

授業の様子7

中学校1年生の球技大会での活用例。生徒は教室の自分の席に座ったまま、Google Meet™の画面を見ながら全体のルール説明を聞きます。その後、移動せずにそのままクラスごとに種目決め。生徒も前に出て自分の端末を電子黒板につなぎ、話し合いを進めます。

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まとめ

電子黒板+ICT機器を導入する前と後で、授業の準備や進め方、子どもたちの取り組む意欲もガラリと変わるようですね。「電子黒板活用事例集 VOL.2」では、各教科の具体的な授業の流れや本記事で紹介しきれていないほかの事例も掲載されています。ぜひご覧ください。

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