工場見学で自由研究
えんぴつ工場を見学
材料のしんと板はほかの会社から買っている
北星鉛筆の工場では、えんぴつのしんはしんを作る会社から仕入れているよ。ジクになる板は、アメリカのカリフォルニア州で育った木を使っている。それを中国で小さな板に加工し、製材会社から買っているんだ。海外から仕入れる板の大きさは、タテ90mm、ヨコ185mm、あつさ5mm弱と決まっている。
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1. 板にみぞをつける
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金ぞくの歯で、板に半円のみぞを9本つける。えんぴつのしんは、作られたときのかわかし具合でびみょうに太さがちがうんだ。その太さにあわせて毎日、職人(しょくにん)さんがみぞの深さを調節しているよ。
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ココをチェック!
職⼈(しょくにん)さんは、みぞにしんをはさんでみて、どれくらい光がもれるかで、みぞの良し悪しをチェックする。
2. 板にのりをぬり、しんを入れてみぞのある板ではさむ
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のり(せっちゃくざい)を板にぬり、しんをすっとみぞに入れて、もう1まいの板でしんをサンドイッチする。
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ココをチェック!
赤と青の2色の色えんぴつを作るときは、半分の長さの赤と青のしんを2本みぞにさしこむよ。
3. ひとばんかわかす
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板をプレス機でプレスしたまま、次の日の朝までかんそうさせる。のりはかわくととうめいになるから、のりが使われているようには見えないね。
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4. 板だったえんぴつを1本ずつにわける
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板を六角形や丸にけずっていく。しんが真ん中でかつ、きれいな形にけずるため、職人(しょくにん)さんはミリ単位で機械の歯を調節して、片面ずつけずっていくよ。いっぺんに9本のえんぴつができあがる。
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ココをチェック!
六角形や丸以外に、どんなえんぴつが作られるのかな?
えんぴつを作るときに出たおがくずをリサイクル
仕入れた木の半分はおがくずになり、ずっとごみとして捨てられていたんだ。でも北星鉛筆は、そのおがくずをリサイクルする方法を思いついたんだよ。まず、おがくずをブロックに固めてから細かいこなにする。次に、とくしゅな材料とまぜあわせて、「もくねんさん」(ねんど)や「ウッドペイント」(絵の具)を作ったよ。
あつかいやすいようにブロックに固め、とくべつな機械で細かいパウダーにする。
5. えんぴつの色をつける
インクがゴムのあなからだーっと出ているところに、えんぴつを通して色をぬる。5~7回くり返して、最後にとうめいのビニールコートをぬるよ。
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ココをチェック!
工場の2階はえんぴつにぬるインクのにおいがするよ。
細かいイラストは別の会社でプリントする
イラストのプリントは、別のいんさつ会社にお願いすることもあるよ。北星鉛筆の周辺には、えんぴつ作りに関わる工場がたくさんあるんだ。
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6. 文字を打つ
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えんぴつに金色や銀色の文字をいんさつするよ。機械のせっていを変えると、2本のぼうがえんぴつをくるっと回して、いんさつする面を変えて、文字をうつこともできるんだ。
7. えんぴつの両はしをきれいにする
えんぴつの両はしを切って長さをそろえる。長さは172mm以上と決まっていて、およそ大人の人の手のひらと同じ長さなんだ。
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8. えんぴつをけずる(色えんぴつのみ)
回転する大きなやすりの上を、色えんぴつを転がしながら通すと、きれいにけずれた! 色えんぴつのしんはやわらかいため、しんをしっかりとがらせるとかんたんに折れてしまう。なので、よいけずり具合を知ってもらうため、けずって売っているんだよ。
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ココをチェック!
何本もえんぴつをけずるのは大変だよね。けずって売るもうひとつの理由は、すぐ使えるためのサービスなんだよ。
9. きれいにケースにならべて完成!
箱やカン、ビニールの袋に入れて、えんぴつのできあがり。工場から文具店やファンシーショップなどに運ばれるよ。
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ほかにこんなコーナーを見学
鉛筆(えんぴつ)資料館
えんぴつの歴史や作り方、えんぴつのひみつなど、えんぴつに関することすべてがわかる資料館だよ。むかしのえんぴつも展示されている。
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もくねんさん美術館
えんぴつを作るときに出るおがくずをリサイクルしたねんど「もくねんさん」の作品展示スペース。かわいい人形や絵がたくさん展示されているよ。
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