これってUFO?UFOではない? 「正体不明」の楽しみ方

UFOを見たことがありますか。自信を持って「あれはUFOだ」というのも難しいですが、「あれは何だ?」という不思議な体験をした人は、きっといるでしょう。2026年5月からアメリカがUFO情報の公開を始めて話題にもなっています。自然や科学のことが解き明かされてきて、だいたいのことは調べれば分かる時代に、それでも存在する「何か分からないもの」。ここではUFO、そして正体不明のものの楽しみ方について考えてみましょう。
夜空を横切る光の列…これって?

夜空を20個ほどの光の点が一列になって横切っていく。もしかしてUFO?
何も知らずにこの写真のような現象を目の前にしたら、そう思ってもおかしくないでしょう。
ただ、これは実は、正体がはっきりしています。アメリカの宇宙関連企業によって、まとめて宇宙へ打ち上げられた人工衛星が太陽の光を反射しているものです。この企業の、たくさんの人工衛星を打ち上げる事業は2019年から本格的にスタートしたもので、光の列は「スターリンクトレイン」と呼ばれ、今では有名な夜空のショーとなっています。それでも初めて見るような人にとっては、UFOかと驚いてしまう光景。日本で見られるときは各地の天文台などへ問い合わせが相次ぐようです。
UFOに間違えそうなアレコレ
UFOかもしれないと思えても、よく調べるとその正体が分かる「UFOじゃないもの」には、いくつか代表例があります。例えば、次のようなものです。
・飛行機、ドローン、人工衛星
・風船、気球
・鳥、虫
・照明
・カメラの汚れ、レンズフレア(光の反射)
これらは、見たり撮影したりしたとき、見え方や写り方、その場所、日時、見えた方角、周囲にある施設などから「○○だろう」と正体に迫ることができます。
UFOって何? webムー編集長に聞く

では、UFOとは何でしょうか。その魅力や楽しみ方を、世の中の不思議な出来事や現象を紹介する「webムー」の編集長、望月哲史さんに話を聞きました。
正体を調べる知的作業/疑い抜いても残る可能性
―UFOとは、どういうものでしょうか。
望月さん UFOは「unidentified flying object」、日本語では「未確認飛行物体」です。1947年にアメリカで目撃された「空飛ぶ円盤」をきっかけのひとつとして、1950年代にアメリカ軍が使い始めた言葉です。近年は、飛んでいる物体に限らない UAP(Unidentified Anomalous Phenomena)、「未確認異常現象」にまとめられます。すごく簡単にいうと、「何か分からないもの」です。
―アメリカがUFO情報の公開を始めました。
望月さん これまで「UFOが存在するのではないか」という「想像」だったものが、「確かにUFOは存在する」という「事実」になったといえます。
―最先端の知識や技術を持っていそうなアメリカでも何か分からないものですか。
望月さん そもそも「これは○○だ」と特定することが、とても難しい作業です。この記事で紹介しているスターリングトレインは、「UFOじゃない」と言い切れる珍しいものです。いつ打ち上げられて、どういう動きをして、どこからどのように見えるのかが分かっているからです。逆にいうと、しっかり調べるためには、それくらい詳しく状況が分かっていないといけないということです。
―UFOは宇宙人の乗り物というイメージが根強いです。
望月さん 1898年に発表されたSF小説「宇宙戦争」で火星人が地球に攻めてきたり、1947年には「空飛ぶ円盤」という言葉が広まるきっかけとなった目撃談があったり、のちに空飛ぶ円盤の墜落説や宇宙人の死体回収説といった話題で盛り上がったロズウェル事件などがあったりして、UFO=宇宙人というイメージがついたのでしょう。今では宇宙や惑星の姿が分かってきて、UFOが火星人など地球外生命体による乗り物だと考えるのは、少し説得力がなくなってきています。
―宇宙人のほかにはどのような可能性が考えられていますか。
望月さん 例えば、どこかの軍隊の最新秘密兵器ですね。または宇宙の彼方からでなく、未知の地底や海底に潜んでいて、地上に飛んでくる何か。ドローンをAIなど人間以外の知的な存在があやつっている……かもしれませんよね。いっそパラレルワールドといった私たちの世界とはまったくの異次元からきたもの、と考えても面白いです。
―UFOの存在と、どう向き合えばよいでしょう。
望月さん 何か分からないものが存在するという事実にわくわくしませんか。そして、正体を突きとめていくことも、「UFOじゃないもの」の特徴などを知っていないとできない知的作業として楽しんでほしいです。なにより、正体不明のものを、疑って疑って疑って、それでもなお残った可能性を否定せずに楽しむという気持ちを持ってもらえたら。それが一番大切なポイントかもしれません。
「UFOかも」「UFOと間違えそう」な写真や動画が撮れたら
みなさんが撮影した写真や動画で「UFOかもしれないもの」、そして「UFOではないと分かっているけどUFOに間違えてしまいそうなもの」がありませんか。お出かけ中に偶然見かけたものでも、お友だちを驚かせようと狙って撮ったものでも大丈夫です。編集部の準備が整ったらその写真や動画を募集し、検証したり紹介したりして楽しむ記事をつくりますので、たくさん保存して待っていてくれるとうれしいです。
