身近に外国人がいなくても大丈夫! 国際交流基金のイベントに学ぶ、お金をかけずに子どもの「世界」を広げる家庭の工夫

「子どもに世界を知っに興味を持ってほしいけれど、身近に外国人の知り合いもいないし、海外交流キャンプや英語塾はお金がかかるし…」
と、子どもの異文化体験・国際交流に対してハードルを感じている人はいませんか?
でも実は、特別な環境がなくても普段の家庭でできる“国際理解のヒント”があるのです。今回は、2026年8月5日(水)に開催された、独立行政法人の国際交流基金による、子ども向け海外交流イベントを見学して「親子で世界を楽しむきっかけってこんなに身近にあるんだ!」と実感したポイントを、取材からお届けします!
身近な「服」や「工芸品」など生活の一部から、世界への扉が開く

文化芸術交流や日本語教育の事業などを通じ、日本と世界をつなぐ活動を実施している国際交流基金。イベントでは、スタッフの皆さんがさまざまな国の民族衣装を実際に着ていて、その紹介からスタートしました。イベント司会のスタッフは、和服によく似た衣装を身にまとっていました。これはブータンの民族衣装「ゴ」で、男性の伝統的衣装とのこと。和服と異なるポケット部分を実際に見せながら、「ポケットが大きくて、ドラえもんの四次元ポケットのように、お弁当や果物を入れて持ち運ぶんです。」と紹介していました。
私たちが毎日着ている「服」ですが、世界に目を向けてみると、形も違えばポケットの大きさも全然違う。「なんでこの服はポケットがこんなに大きいんだろう?」という1つの疑問から、「ブータンってどんな国?」と子どもたちのワクワクが一気に広がる瞬間を目撃しました。
普段の生活でも、街で見かける外国語のポスターや、スーパーに並ぶ外国産のフルーツ、TVに映る外国の写真。「これ何だろうね?」と親子で一緒に疑問を持ってみるだけで、毎日の生活がそのまま世界を知るきっかけになりそうです。
英語じゃなくて大丈夫!「クイズ」「会話」で楽しむ海外交流
イベント内では、韓国のソウル日本文化センターで働いているスタッフと中継し交流を図るパートもありました。「昔の韓国にいた動物は?(答え:トラ)」といった韓国にまつわるクイズで歴史や文化について楽しく学んでいました。

海外交流と聞くと、「まずは英語を勉強しないと!」と思うかもしれません。でも、国際交流の第一歩は語学だけではありません。まずは相手の国の文化や歴史を知り、日本との似ているところや違うところを見つけることも大切な学びです。
子どもが興味をもった国について、国旗や首都を調べたり、海外の文化にまつわるクイズを楽しんだりすることなら、家庭でも図鑑やインターネットを使って気軽に始めることができますね。
「子どもに教える」のではなく「保護者も一緒に楽しむ」
イベントでは、各テーブルを周りながら多言語でうちわを作るワークショップが実施されました。この「うちわ作り」は普段、外国人向けに日本文化を伝えるワークショップとして実施されているものだそう。今回は夏休み特別版として日本の子ども向けに開催です。
保護者も夢中になって異国の文字を描いている姿が印象的でした。親が「勉強させよう」と構えるのではなく、親自身が「この文字面白いね」など面白がる姿を見せることが、子どもの好奇心を一番くすぐります。
また、韓国職員との中継の際には、直接なんでも聞ける質問コーナーもありました。保護者の参加者が「漢字語は使いますか?」という質問をすると、「最近は漢字語でもハングル文字表記をしてしまうことが多いです。今の若者は漢字語を書けない人が多いです。」という職員の答えに、会場では驚きの声が。
今日からできる「世界を知る」第1歩
国際交流というと、「英語がを話せなければいけない」「海外に行かなければできない」と思われがちです。しかし、今回のイベントを通じて感じたのが、国際交流の第1歩は語学力や海外経験ではなく、世界の文化や暮らしに興味を持つことだということでした。
たとえば、民族衣装を見て「なぜこんな形をしているんだろう?」と考えたり、外国の食べ物や言葉に触れて「日本とは何が違うのかな?」と話したりすることも、世界を知る大切なきっかけとなります。保護者が「これって海外ではどうなんだろうね?」と問いかけたり、一緒に調べたり楽しんだりするだけでも、子どもの好奇心は大きく世界へ広がるはずです。
身近な疑問から世界へ目を向ける経験を重ねることで、子どもの視野は少しずつ広がっていきます。まずは親子で一緒に、世界への興味の扉を開いてみませんか。
ちなみに、今回取材した国際交流基金には、誰でも無料で利用できる併設図書館もあります。絵本から海外の雑誌まで揃っているので、「まずは無料の図書館で、色んな国の本をパラパラ眺めてみる」といった週末のお出かけから、カジュアルに世界に触れてみるのもおすすめですよ。
取材・写真・文/高須賀里緒菜(キッズネット)







