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Case 8 ケータイ世代の電話事情(1)/わが家のSNSトラブル ~ユカの事件簿~

Case 8 ケータイ世代の電話事情(1)/わが家のSNSトラブル ~ユカの事件簿~

夜中に電話をするのは平気、電話をとらなくても平気。わたしがびっくりしてしまうユカの世代の電話事情です。

知らない電話、とる? とらない?

「SNSトラブル」からちょっとはずれた話になりますが、今回は、ユカの世代ならではの電話とのつきあい方についてのエピソードです。

さすがケータイといっしょに育ってきた「ケータイ世代」は使い方がちがう! と感心する使い方もありますが、思いがけない弱点もあるようです。

自分のケータイやスマホに、知らない番号から電話がかかってきたらどうしますか。とりますか? 無視しますか? わたしは「大事な用件だったらどうしよう」と「迷惑電話には出たくない」とで、迷ってしまいます。

先日家で、娘のユカといっしょのときにそんな場面になりました。
わたしが迷っていると、ユカは平然と「出なきゃいいじゃん」と言うのです。
結局そのときは電話に出なかったのですが、なんとなく気にしているわたしにユカは

「その番号をググればいいんだよ」。

目からウロコです! そんなワザがあるとは。
そして実際、ググってみたら宿泊予約を入れていたホテルからとわかり、わたしは安心して折りかえしの電話ができました。

真夜中の電話は、失礼? 失礼じゃない?

ユカは大学生になってバイトを始めました。

そのバイト先の会社の人から、急なシフト変更の連絡で、夜中の1時に平気で電話がかかってきます。大学生は夜ふかしですからふつうに電話に出ていますが、バイト先のいい大人がその時間にためらいなく電話をかけることに、わたしはとてもおどろきました。

「夜中の電話は失礼」とわたしは感じますが、ユカは「寝るときは音を消すし、着信履歴が残ってれば朝すぐ連絡できるから」と気にするようすはありません。
たしかにそう言われたら、「だれ」の「なに」に失礼なのか、わたしにもわからなくなりました。

ユカが「ケータイ世代」なら、わたしは家の電話を家族全員で使っていた「家電(いえでん)世代」です。
「夜遅くには電話をかけない」や「電話をかけたら自分の名前と、話したい相手の名前をまず伝える」などのマナーは、ダイレクトに話したい相手にかけられるケータイ世代には通用しない、家電世代の古い常識になりつつあるようです……。

大事な連絡は、メール? 電話?

ネットマナーに関しては、わたしとユカの感覚は同じことが多いのですが、電話に関しては、かなり違いを感じます。

最初のエピソードの知らない番号からの着信も、ケータイ世代のユカは「基本、出ない」くらいのクールな対応です。友だちのLINEにあわてて返信しているのに、電話は平気なのです。

家電世代のわたしは、どこかに「電話には出るべき」という気持ちがあります。逆にLINEやメールに対しては、「そんなに急用ではないだろう」と後回しで平気です。

「大事なことは電話で知らせる」家電世代に対し、ケータイ世代が連絡手段として優先するのはLINEやメールなどになっているようです。恋の終わりから、遅刻や欠勤、ひどいと会社をやめる連絡まで、LINEやメールで済ませる若者が問題になっています。

LINEやメールは相手の反応をじかに受けずに、「自分の都合だけ投げっぱなし」にできてしまいます。ケータイ世代には便利で気楽なこれらが当然のやり方に思えても、責任ある社会人にはゆるされません。
この問題は、「夜中の電話」ほどかんたんに「新しい常識」には変わらないでしょう。

電話にクールなユカたちケータイ世代の落とし穴についてのエピソードが、次回に続きます。

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マリ(まり)

マリ(まり)

マリ(まり)

サラリーマンの夫・大学生の娘(ユカ)との3人暮らし。
大学の恩師の「あなたは一生文章を書きつづけなさい」という言葉を真に受けて、今も日々ものを書いている。
現在はIT系の会社で、セミナー関連の仕事に携わっている。
趣味は映画鑑賞。年に100本みることがひそかな目標。

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