シリーズ「くやまない、悩まない、自分を責めない――心がラクになるアドラー流子育て」第21回から第32回(最終回)まとめ
シリーズ「くやまない、悩まない、自分を責めない――心がラクになるアドラー流子育て」の第21回から第32回(最終回)までのまとめです。
子どもを愛するからこそ、そして、幸せになってほしいからこそ、お母さんたち悩み迷うのでしょう。そんな悩みを抱えているお母さんたちの心がラクになり、自信を持って子育てできるようアドラー流の子育てを多くの方に伝えていきたいと思っています。
アドラー流で考えると、ほめる子育てにも問題点があるのです。それは、行動をする目的が「ほめられるため」や「叱られたくない」になってしまうと、明らかに「ほめられる」とわかっているときにしか、行動できない子どもになってしまう危険性があることです。
わたしたち親は、子どもの「こうなりたい」という夢を邪魔する「ドリームキラー」ではなく、あきらめない心を育てる「ドリームサポーター」になりたいものです。
【第24回】がっかりしないで! 夢や目標を持てない子どもでも大丈夫
経験がないものはイメージすることが難しいので、子どもの可能性を広げるためにさまざまなことに触れる環境を与えることも大事です。人は環境によって左右されるものです。そしてわたしたち保護者が、子どもたちといっしょに体験を楽しむこともとても大事です。
アドラー流子育ては、問題行動の目的を考え、子どもたちが健全に育つよう勇気づけします。「しかられるからしない」のではなく、「ほめられるからする」のでもなく「適切ではないからしない」あるいは「適切だからする」と、自ら考え行動できるように導くのです。子どもたちがみな、自ら考え、判断し、行動する子になってほしいものです。
【第26回】子どもの忘れ物をなくすために、親はどうかかわれば良いの?
忘れ物がないことが当たり前なのではありません。忘れ物がなくなってきたら、それは素晴らしい成長だということを、わたしたちは見逃してはなりません。
もし、あなたが片づけ上手な子どもになってほしいと願っているなら、お母さん自らが片づけ上手になることです。口うるさく言わなくても、お子さんは必ず片づけ上手になれますから、どうぞ心配しないでください。
「勉強は自分の課題である」子ども自身がそれを感じたときに、はじめて勉強を「他人ごと」ではなく「自分ごと」として考えることができるようになります。
「学ぶことが楽しい」と感じることができれば、子どもたちは、自分から積極的に取り組むことができるようになるのではないでしょうか。では、子どもたちが「学ぶことが楽しい」と感じる心を、わたしたちはどう育てたら良いでしょう?
少しずつ困難を乗り越えていくことで、自信は生まれてくるもの。わたしたち親は、子どもの心に届く勇気づけの声かけを、日頃から心がけたいものです。
アドラー流の子育てをすれば、子どもの反抗期というものはほぼなくなると言われています。なぜなら、一方的に命令をしたり、支配・強制したりすることがなくなるからです。また、子どもの意思を尊重し(これは子どものわがままを聞くことでも、言うなりになることでもありません)、親子で共に成長するという考えのもとに、子育てをするからです。
ほんの少しでも努力していたら、それを見逃さずに「今日は頑張ってるね」という言葉をかけてあげましょう。わたしたち親ができることは限られていますが、どんなときも子どもへの「勇気づけ」を心がければ、子どもはやがて自分の行動を自分で管理できるようになっていくものです。