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「子育てが楽しくなる小さなヒント」⑨ 親子で料理をすると学習効果があがる?

「子育てが楽しくなる小さなヒント」⑨ 親子で料理をすると学習効果があがる?

学研キッズネット編集部と、元保育園園長で現在「花まる子育てカレッジ」のディレクターである井坂敦子さんがタッグを組んで、月・水・金の朝6時に配信している、音声プラットフォーム『Voicy』の番組「コソダテ・ラジオ」。月曜日配信のトークテーマ「子育てが楽しくなる小さなヒント」の内容を、いつでもお読みいただけるように記事化しています。さて、今回は「料理」に関するお話です。

takayuki/Shutterstock.com

子どもと一緒にキッチンに

今回は、親子で料理を楽しむ「効果」についてのお話です。

私は生活情報誌『オレンジページ』で長く編集をしていて、料理ページを作ったりしていたので、料理について少しはお話できるかなと思います。

娘が生まれると、朝ごはんの時も夕ごはんの時も、キッチンに私が向かうと、いつも一緒についてきて、私の真似をして料理をしたがりました。

キッチンは火や包丁があって危ないので、ベビーゲートで入れないようにしているお宅も多いと思いますが、わが家の場合は違っていて、1歳の時にはもう、お手伝いをしてもらいながら、一緒にキッチンで過ごしていました。

「1歳の子に何ができるの?」と不思議に思いますよね。でも、レタスやキャベツをちぎる、あさりなどの貝をザルに入れて洗う、そんなことをしてもらっていました。一緒に料理できないときは、横でおままごとのようにドレッシングを混ぜたりしてもらったり。

5歳でもうカレーが作れるように!!

2歳のときにはもう、娘専用の、手のサイズに合わせた小さい包丁を持たせていました。もちろん危ないので、切るときは大人が見守ります。

そしてピーラー。これは本当に便利で、ニンジンやジャガイモ、大根、キュウリなど、いろいろなものを剥いてもらいました。あとは計量も。「お砂糖をここに1杯入れてください」、「お醤油をここに大さじ2杯入れてください」などと言うと、真面目にやってくれて助かりました。

3歳ぐらいになると、パンケーキなどはほとんど一人で作れます。卵も割れましたし、泡だて器で混ぜることもできる。粉を入れて、一人で混ぜていました。ホットプレートの場合は、自分でお玉で流し入れて、フライ返しでひっくり返して、なんてことまで……。

5歳頃には、一人でカレーを作れるまでになっていました。ジャガイモもニンジンも剥ける。タマネギも切れるので、ルーを入れて作っていましたね。

「生物」や「理科」の勉強になる!?

stella_photo/Shutterstock.com

面白がってやっていたのは、一尾のお魚を買ってきて、解剖遊びのようなことをすることです。浮き袋や内臓など、お腹の中の様子もわかり、勉強になりました。

特に喜んだのはトビウオ。ヒレが大きくて、ばーっと開くと、蝶々のよう。なんといってもトビウオは美味しくて、塩焼きにしても、鮮度が良ければお刺身にしてもすごく美味しいので、子どもは大喜びでした。

テレビ番組でやっていた「イカの生態」を見て、イカを一杯買ってきて、さばいて食べたりもしていました。「トンビ」と呼ばれるくちばしのようなところを見せて、「イカさんはこれでいろいろ食べるんだよ」なんて話をしたり……。

そういうふうにして、「生物」の勉強のような、少し理科的な意味も込めて、料理を作ったり食べたりということを、週末などに楽しんでいましたね。

料理は子どもの力を伸ばす、実験と学びの場

料理は、「もう新ジャガの季節だね」や「夏になるとナスが美味しいよね」、「冬になったから大根が美味しいね」というように季節や旬を感じたり、「初物だから今日は嬉しいね」などと会話を楽しむこともできます。

それから段取り。こちらで汁物を作り、こちらで炒め物をして、こちらで煮物を煮る、というように、できあがりが同時になるように作っていきますので、最初は難しいと思いますが、親と一緒にやっているうちに、そうした段取り力のようなものが自然と身についていくのではないでしょうか。

料理=「家庭科」と思われがちですが、実はいろいろな教科と結びついているように思います。

「〇〇産のピーマン」や「△△の海で獲れたお魚」などの産地は「地理」、計量などは「算数」でしょうか。レモンやお酢などの酸を入れると色が変わったり、色止めになることや、お塩を入れると色が鮮やかになることなどは、理科の「化学」の要素が入っています。

そう考えると、料理は、たくさんのことを体験できる実験の場、学びの場なのだなと思います。

片付けがちょっと大変だったりはしますが、ぜひ楽しみながら、お子さんと一緒に料理をされてみて下さい。きっと、いろいろな力が伸びていくはずです。

 

話し手/井坂敦子 構成/清野 直

記事の元になった放送はこちら! 料理が上達してきた娘さんが起こした「ある事件」についてもお聴きいただけます! ぜひフォローしてお聴きください。

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▼井坂敦子 プロフィール

慶應義塾大学→ 雑誌『オレンジページ』編集部 →公式サイト『オレンジページnet』編集長 →小学校受験対応型保育園園長 →年間約100本の子育てや教育に関する講演会や対談を企画運営  英国留学中高校生女子とボーダーコリー3頭の母

中学校高等学校教諭一種免許状(国語) 保育士 食育カウンセラー 表千家師範

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学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと編集部)

学研キッズネット編集部(がっけんきっずねっと編集部)

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