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ネットでお小遣いをかせぐ子ども/データで読み解く、子どもとスマホ【第24回】

ネットでお小遣いをかせぐ子ども/データで読み解く、子どもとスマホ【第24回】

子どもたちがネットでお小遣いかせぎをしている……保護者のみなさん、ご存じでしたか?

10代の子どもがネットで月1万円かせぐ時代

デジタルアーツ(株)が2017年3月に発表した「未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」※1にこんなデータがありました。

ネット上でのお小遣いかせぎの経験は、子ども全体で34.5%。男子高校生では73.8%、女子高校生では81.6%だというのです。

平均金額は月に9,836円で、お小遣いかせぎの内容の1位は「ポイント交換」(78.4%)。2位は「自分の使用していた品物などの物品を販売」(18.8%)でした。

1位のポイント交換とは、ネットやスマホの利用でポイントをためて、提携している他のポイント(コンビニエンスストアなど)に交換したり、現金化したりするという方法です。前回調査からは1.6%の微増で、定番のお小遣いかせぎの方法となっていることがうかがえます。

フリマアプリでお小遣いをかせぐ女子高生

さて、気になるのは2位の「自分の使用していた品物などの物品を販売」です。実はこの項目、女子高生に限ってみると、お小遣いかせぎの方法として32.1%があげています。同社は、不要品をスマホでかんたんに売ったり買ったりできるフリマーケット(フリマ)アプリの利用が広がっていることの影響を指摘しています。

不要品を売ると聞いて、「ヤフオク!」を連想した保護者の方、ちょっと古いかも……。若い世代でフリマアプリといえば「メルカリ」。メルカリは、29歳以下のユーザ数でヤフオク! の2倍以上というフリマアプリの雄なのです(ネットレイティングス調べ※2)。

高校生などの若い層がヤフオク! ではなくメルカリを使う理由のひとつに、両者の規約のちがいがあるようにわたしは思います。

ヤフオク! の年齢に関する規約は次のように明記されています。※3

  • 落札は15歳以上
  • 出品は満18歳以上
  • 未成年者が入札・出品を行う場合は、事前に保護者など法定代理人の同意を得ていただく必要があります

(ヤフオク! ガイドラインより抜粋)

年齢により利用が制限されています。

さて、メルカリはどうでしょうか。そもそもメルカリはユーザの年齢をサービス側で把握していません(ユーザ登録する際、年齢の入力らんがありません)。そして未成年者についての規約は、次のようなものです。※4

ユーザーが未成年者である場合は、事前に親権者など法定代理人の包括的な同意を得たうえで本サービスを利用しなければなりません。ユーザーが未成年者である場合は、親権者の同意の有無に関して、弊社から親権者に対し、確認の連絡をする場合があります。
(メルカリ利用規約より抜粋)

ようは、子どもが自主的に保護者に許可を得るよう一任されているということです。

子どもにとってどちらが使いやすく感じるかはいうまでもありませんね。

モノの売り買いには、モノ以外の情報がともなう

さて、物品の販売では実際のモノがやりとりされますから、品物を売って送るとき、または買うときには、自分の住所と名前を相手に知らせる必要があります。

この点、メルカリは「らくらくメルカリ便」という匿名配送システムを導入していて、出品者、購入者が互いに自分の名前・住所を伝えなくても取引ができるようになっています。※5

しかし、メルカリの出品者は送料込みの金額で取引することが多く、やや割高なこのシステムを使わず、より安い配送方法を指定する出品者も相当数見受けられます。

お小遣いかせぎのために、不用意に自分の個人情報を他人に知らせること。大人は少し考えればその怖さに思いが至り、損得を考えた行動ができます。けれど、社会経験の浅い子どもが目の前の「お金」につられて、安易な気持ちで自ら個人情報を提供してしまったら一大事です。

そして実際、フリマアプリの利用で子どもがトラブルに巻き込まれる事例が報告されはじめています。

次回、そのトラブル事例をお伝えします。

※1
 デジタルアーツ株式会社
「未成年の携帯電話・スマートフォン利用実態調査」
※2
 ネットレイティングス株式会社
「スマホユーザーの51%にあたる2,656万人がオークション/フリマサービスを利用 ~ニールセン、オークション/フリマサービスのスマホ、PCからの利用状況を発表~」
※3
 ヤフオク!ガイドライン
※4
 メルカリ利用規約
※5
 メルカリ あんしん・安全宣言

 
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渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

株式会社コドモット代表取締役社長。
NTT在籍時代の2001年、子ども向けポータルサイト「キッズgoo」を立ち上げ、同サイトでデジタルコンテンツグランプリ・エデュテイメント賞受賞。独立後は小学生向けのコンテンツを中心に、企業の子ども向けWebサイトや公共団体の子ども向けツールなどの企画制作を数多く手がける。一男一女の母。

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