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夏の暑さに負けないためのパワーアップメニュー うなぎキムチチャーハン/元気な子どもが育つ毎日のごはん【第28回】

夏の暑さに負けないためのパワーアップメニュー うなぎキムチチャーハン/元気な子どもが育つ毎日のごはん【第28回】

今夏の土用の丑の日は7月25日、8月6日の2日。うなぎを食べるのが慣わしとなっています。それには諸説ありますが、一番知られているのは、夏にうなぎが売れなくて(うなぎの旬は冬)困っていたうなぎ屋に、平賀源内(江戸時代中期に活躍した蘭学者)が「本日は土用の丑、鰻食うべし」と書いた板を店先に出すようにアドバイスをして、丑の日にうなぎを食べることが広まったという説です。

夏の暑い時季にうなぎを食べることは、栄養学的にも理にかなっています。夏は汗を大量にかくことで、エネルギーを産み出すために必要なビタミンB群が不足しがちになります。ビタミンB群の中でもビタミンB1はごはんなどの糖質、ビタミンB2は脂質、ビタミンB6はたんぱく質、それぞれの代謝に働いているのですが、うなぎはこれらのビタミンを豊富に含みます。うなぎのかば焼き1串(約100g)で小学生が1日に必要なビタミンB1、B2、B6がほぼ補えます。とはいえ、国産のうなぎのかば焼きは高価ですし、脂質もエネルギーもステーキ肉並みに多く含まれるのが欠点。そこで、少量を上手に食べて栄養価をアップするというふうに、うまく利用すればいいことずくめの食材になります。今回は、うなぎをチャーハンの具にしました。キムチや、にらの香り成分のアリシンはビタミンB1の働きをサポートします。また、ビタミンB2豊富で安価な卵と組み合わせれば、栄養価はキープしたまま、お財布にやさしい1品に。食べやすく切って、なすやピーマンなどと炒め合わせてもよいですね。
栄養ポイントまとめ
・うなぎは、夏に不足しがちなビタミンB群を補うのに最適
・少量でも最大限にうなぎの効果を上げるため、ビタミンBの働きをサポートするキムチやにら、卵と組み合わせる

うなぎキムチチャーハン

1人分660 kcal 塩分2.1g

《材料》(2人分)

ごはん 400g
うなぎのかば焼き 1/2串(100g)
キムチ 80g
卵 1個
塩 少々
サラダ油 大さじ2
かば焼きのタレ 大さじ1/2
にら 2~3本
粉山椒 少々

《作り方》

1) うなぎのかば焼きとキムチは、細切りにする。にらは粗みじん切りにする。

2)卵を割りほぐして塩を加えまぜ、ごはんと和える。

3)フライパンにサラダ油を熱し、2)を入れてパラパラに炒める。

4)うなぎ、キムチ、タレを加え炒め合わせる。さらに、にらを加えてさっと炒め、好みで粉山椒をふる。

牧野直子(まきのなおこ)

牧野直子(まきのなおこ)

牧野直子(まきのなおこ)

管理栄養士、料理研究家、㈲スタジオ食(くう)代表。
大学在学中から栄養指導や教育活動に関わる。メディア(雑誌、書籍、テレビほか)をはじめ、料理教室、講演会、病院や保健センター等で幅広く活動。わかりやすく、実践しやすい指導をモットーに、生活習慣病や肥満の予防・改善のための食生活指導や栄養指導に携わるほか、健康によく、簡単で、おいしい料理の提案を行っている。
著書に「元気塾弁」(女子栄養大学出版部)、「病気にならない新・野菜を食べる健康法」(マガジンハウス)、「2歳からのごはんBOOK」(NHK出版)、「ひと目でわかる料理の手習い帖」(池田書店)など。

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