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きょうだいげんかに、親はどう関われば良いか/くやまない、悩まない、自分を責めない――心がラクになるアドラー流子育て【第13回】

きょうだいげんかに、親はどう関われば良いか/くやまない、悩まない、自分を責めない――心がラクになるアドラー流子育て【第13回】

子育てはマニュアル通りにはいきませんが、兄弟喧嘩の際はどちらが良いか悪いか、裁かないことをぜひ試してみてください。喧嘩の原因は些細なこと。両者の話を聞くことは大切ですが、決してジャッジしてはいけません。

新年度の喜びと憂鬱

いよいよ新年度が始まります。お子さんのご卒業、ご入学、ご進級おめでとうございます。この時期は、一年のうちで最も、子どもの成長に喜びを感じるときではないでしょうか。

ところで、厚生労働省白書によると、年々働く女性が増えているとのこと。働くお母さんは、珍しくない時代になりました。新学年が始まるこの時期は、働くお母さんにとって、ちょっと大変な時期。かつてとは違い、バックや袋などの手作りは必要がなくなってきているようですが、それでも、教材や文房具の名前記入、あるいは、新学年になるときに学校から届く数々の書類記入などは、必要なこととはいえ、気が重いものです。

わたし自身、音楽教室をしながら子育てをしてきたので、働くお母さんの大変さはとてもよくわかります。毎日仕事に追われ、子育てについてゆっくり考えるゆとりもなく、自分では一生懸命取り組んでいるつもりでも、ふと「これで本当に良いのだろうか」と迷うことも多かった気がします。でも、そんなとき、アドラー心理学はわたしの子育ての強い味方でした。

きょうだいげんかには目的がある

例えば、食事の支度をしているなど忙しい時間に限って、きょうだいげんかを始める我が子たちに手を焼いていたことを、今では、懐かしく思い出します。「行動には必ず目的がある」とアドラーは考えます。つまり、子どもたちのけんかには目的があるのです。「親の注目を得たい」のです。

そんなとき、早くやめさせたいという気持ちが先行し、ついやってしまいがちなのが、頭ごなしに叱ってしまうこと。そして、「お姉(兄)ちゃんなんだからがまんしなさい」と、上の子に言い放ってしまうこともありますね。その結果、けんかはおさまるどころか、ますますエスカレートするようなことはないでしょうか。忙しくて、ただでさえイライラしているのに、「勘弁してよ」と思ってしまいます。

そこで今日は、きょうだいげんかに親がどう関わるか、アドラー流のやり方をお伝えします。

子どもをジャッジしない

子育てはマニュアル通りにはいきませんが、それでも、ぜひ試してみてほしいことがあります。どちらが良いか悪いか、裁かない。ということです。けんかの原因は些細なこと。両者の話を聞くことは大切ですが、決してジャッジしてはいけません。子どもはどちらも、「自分の正しさを認めてほしい」のです。ですから、上の子どもだけがまんさせるのも、好ましいことではありません。

「けんかするなら、外でしてね。」「ここにいたいのならば、静かにしていてくれるかな。」と、感情的にならずにお願いします。それでも、やめないのであれば、その場から離れます。そうすると、親の注目が得られない=目的が達成できないので、いつのまにか、おさまっているのです。

忙しいからこそ、冷静に

お母さんのイライラは、子どもたちにいつの間にか伝染しているもの。忙しくて大変な時期ではありますが、お母さん自身もがんばっている自分を勇気づけ、子育てを楽しむ心を忘れずにいてくださったら、わたしもとてもうれしく思います。

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松井美香(まついみか)

松井美香(まついみか)

松井美香(まついみか)

東京音楽大学ピアノ専攻卒業。「勇気づけの音楽家」。大学卒業後約10年間公立中学校に勤務。その頃偶然、教員研修でアドラー心理学に出会い、岩井俊憲氏の元で学び約25年が経過。自身のピアノ教室や子育てにおいてアドラー心理学を実践する中、子どもたちが音楽や部活動を続けながらも有名大学に続々と合格し夢を叶えている。長男(21歳)と双子(18歳)三人の男子の母。現在、保護者や音楽指導者に向け、執筆やセミナーを通して「勇気づけの指導法」を広める活動をしている。

*学研「おんがく通信」にて、コラム「勇気づけのピアノレッスン」連載中

*学研プラス出版「あなたの想いが届く愛のピアノレッスン」にて、手記「ある教室のささやかなサクセスストーリー」を執筆

松井美香公式ホームページ:

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