「選挙権」のけんさくけっか

選挙権(せんきょけん）をもっている人。日本国憲法(けんぽう）第15条(じょう）では「公務員(こうむいん）を選定(せんてい）し，及(およ）びこれを罷免(ひめん）することは，国民固有(こくみんこゆう）の権利(けんり）である」とし，「公務員(こうむいん）の選挙(せんきょ）については，成年(せいねん）者による普通選挙(ふつうせんきょ）を保障(ほしょう）する」とされている。

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地方公共団体(こうきょうだんたい）の住民(じゅうみん）が監査(かんさ）の実施(じっし）を請求(せいきゅう）すること。直接請求(ちょくせつせいきゅう）の一種(いっしゅ）。手続(つづ）きは選挙権(せんきょけん）をもつものが有権(ゆうけん）者総数(そうすう）の50分の1以上(いじょう）の連署(れんしょ）を得(え）て，その代表者から監査(かんさ）委員に対して行う。監査請求(かんさせいきゅう）があった場合は，監査(かんさ）委員はその旨(むね）を公表し，監査事項(かんさじこう）について監査(かんさ）し，その結果(けっか）を請求(せいきゅう）代表者や議会(ぎかい）などに報告(ほうこく）しなければならない。

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普通(ふつう）・平等選挙権(せんきょけん）にもとづいて，民主的(みんしゅてき）に選挙(せんきょ）された議会(ぎかい）において，多数決の原理にしたがって国家意思をきめるしくみ。

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国政(こくせい）に参加(さんか）する国民(こくみん）としての資格(しかく）。選挙権(せんきょけん）・被選挙権(ひせんきょけん）や地方公共団体(こうきょうだんたい）の公務(こうむ）にたずさわることができる権利(けんり）など。せまい意味では，参政権(さんせいけん）と同じ意味に使われることもある。

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国会を構成(こうせい）する衆議院(しゅうぎいん）と参議院(さんぎいん）の議員(ぎいん）。選挙(せんきょ）によって，国民(こくみん）の中からえらばれる。衆議院議員(しゅうぎいんぎいん）は，代議士(だいぎし）ともいわれる。任期(にんき）・被選挙権(ひせんきょけん）は衆議院議員(しゅうぎいんぎいん）が4年・満(まん）25歳以上(さいいじょう），参議院議員(さんぎいんぎいん）が6年，満(まん）30歳以上(さいいじょう）となっている。国会議員(ぎいん）にはその職務(しょくむ）を忠実(ちゅうじつ）に行えるよう，不逮捕特権(ふたいほとっけん）（会期中は逮捕(たいほ）されず，会期前に逮捕(たいほ）された議員(ぎいん）はその議院(ぎいん）の要求(ようきゅう）があれば釈放(しゃくほう）してもらえる権利(けんり））・免責特権(めんせきとっけん）（議院(ぎいん）で行った発言・表決について責任(せきにん）を問われない権利(けんり））・歳費(さいひ）（一般(いっぱん）の公務員(こうむいん）の最高給与(さいこうきゅうよ）より低(ひく）くない歳費(さいひ））を受ける権利(けんり）が保障(ほしょう）されている。

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国民(こくみん）が，政治(せいじ）に直接(ちょくせつ）または間接(かんせつ）に参加(さんか）できる権利(けんり）。ふつうは，選挙権(せんきょけん）・被選挙権(ひせんきょけん）をさすが，広くは，直接民主制(ちょくせつみんしゅせい）のいろいろな権利(けんり）や請願権(せいがんけん）などをふくめる。基本的人権(きほんてきじんけん）の1つ。

コーチ

 日本国憲法(けんぽう）では，間接参政権(かんせつさんせいけん）として選挙権(せんきょけん）・秘密(ひみつ）投票(とうひょう）の保障(ほしょう）（第15条(じょう）(3)・(4)），直接参政権(ちょくせつさんせいけん）として被選挙権(ひせんきょけん）（第44条(じょう））や憲法改正(けんぽうかいせい）の国民投票(こくみんとうひょう）権(けん）（第96条(じょう））などを規定(きてい）している。

資料

 

〔日本国憲法(けんぽう）上の参政権(さんせいけん）〕

〈間接参政権(かんせつさんせいけん）〉

 ・選挙権(せんきょけん）・秘密投票(ひみつとうひょう）の保障(ほしょう）（第15条(じょう）(3)・(4)）

〈直接参政権(ちょくせつさんせいけん）〉

 ・公務員(こうむいん）の選定(せんてい）・罷免権(ひめんけん）（第15条(じょう），44条(じょう））

 ・被選挙権(ひせんきょけん）（第44条(じょう））

 ・最高裁(さいこうさい）裁判官(さいばんかん）の国民審査(こくみんしんさ）権(けん）（第79条(じょう））

 ・地方自治(じち）特別法制定(とくべつほうせいてい）同意権(けん）（第95条(じょう））

 ・憲法改正(けんぽうかいせい）の国民投票権(こくみんとうひょうけん）（第96条(じょう））

〈参政権(さんせいけん）を保障(ほしょう）する権利(けんり）〉

 ・思想及(およ）び良心(りょうしん）の自由（第19条(じょう））

 ・集会・結社(けっしゃ）・表現(ひょうげん）の自由（第21条(じょう））

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日本に住(す）む韓国(かんこく）・朝鮮籍(ちょうせんせき）の人々(ひとびと）のうち，日本による植民地(しょくみんち）化(か）を目的(もくてき）とした政策(せいさく）などの結果(けっか），朝鮮半島(ちょうせんはんとう）から来(き）て，戦後(せんご）も日本に住(す）んでいる人(ひと）たちとその子孫(しそん）。「在日(ざいにち）コリアン」とも呼(よ）ばれる。「特別永住者(とくべつえいじゅうしゃ）」の資格(しかく）を持(も）つ。2013年現在(げんざい），約(やく）37万人(まんにん）の在日韓国(ざいにちかんこく）・朝鮮人(ちょうせんじん）が日本で暮(く）らしており，社会(しゃかい）のさまざまな分野(ぶんや）で活躍(かつやく）しているが，日本国籍(こくせき）をもたないため選挙権(せんきょけん）や公務員(こうむいん）になることなどが制限(せいげん）されている。◇ここでいう「朝鮮籍(ちょうせんせき）」の「朝鮮(ちょうせん）」は，朝鮮民主主義人民共和国(ちょうせんみんしゅしゅぎじんみんきょうわこく）（北朝鮮(きたちょうせん））のことではない。

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市町村という地方公共団体(こうきょうだんたい）の長であり，主要(しゅよう）な執行機関(しっこうきかん）である。市町村長は公選(こうせん）による。被選挙権(ひせんきょけん）は満(まん）25歳以上(さいいじょう）。

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参議院(さんぎいん）とともに国会を構成(こうせい）する一院(いちいん）。議員(ぎいん）定数(ていすう）は小選挙区(しょうせんきょく）289人，比例代表(ひれいだいひょう）176人の計(けい）465人（2017年7月現在(げんざい））。任期(にんき）は4年，被選挙権(ひせんきょけん）は25歳以上(さいいじょう）。

〔衆議院(しゅうぎいん）の優越(ゆうえつ）〕

参議院(さんぎいん）より任期(にんき）が短(みじか）い上(うえ）に解散(かいさん）があり，それだけ国民(こくみん）の声(こえ）が反映(はんえい）されやすいと考(かんが）えられるため，参議院(さんぎいん）に対(たい）して，次(つぎ）のような優越権(ゆうえつけん）をもっている。

（1）法律(ほうりつ）案(あん）の議決(ぎけつ）にあたって，衆参両院(しゅうさんりょういん）の議決(ぎけつ）が一致(いっち）しないとき，衆議院(しゅうぎいん）で出席議員(しゅっせきぎいん）の3分(ぶん）の2以上(いじょう）の多数(たすう）で再可決(さいかけつ）したときは，その法律案(ほうりつあん）は成立(せいりつ）する。
（2）衆議院(しゅうぎいん）は予算の先議権(せんぎけん）をもつ。

（3）予算(よさん）の議決(ぎけつ），条約(じょうやく）の承認(しょうにん），内閣総理大臣(ないかくそうりだいじん）の指名(しめい）について，衆参両院(しゅうさんりょういん）の議決(ぎけつ）が異(こと）なり，両院協議会(りょういんきょうぎかい）を開(ひら）いても意見(いけん）の一致(いっち）が得(え）られないときは，衆議院(しゅうぎいん）の議決(ぎけつ）が国会(こっかい）の議決(ぎけつ）となる。
（4）内閣信任(ないかくしんにん）・不信任決議(ふしんにんけつぎ）ができるのは衆議院(しゅうぎいん）だけである。

〔大日本帝国憲法下(だいにっぽんていこくけんぽうか）の衆議院(しゅうぎいん）〕

1890（明治(めいじ）23）年に成立(せいりつ）。貴族院(きぞくいん）とともに帝国議会(ていこくぎかい）を構成(こうせい）していた。貴族院(きぞくいん）が特権的(とっけんてき）な人(ひと）たちからなっていたのに対(たい）して，衆議院(しゅうぎいん）は国民(こくみん）の選挙(せんきょ）によっていた。その選挙権(せんきょけん）は納税額(のうぜいがく）によって制限(せいげん）されていたが，1925（大正(たいしょう）14）年には25歳以上(さいいじょう）の男子(だんし）による普通選挙(ふつうせんきょ）が実現(じつげん）した。

コーチ

衆議院(しゅうぎいん）の権限(けんげん）は貴族院(きぞくいん）と対等(たいとう）とされた。

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主張(しゅちょう）や意見について，一般(いっぱん）の人々に賛同(さんどう）の署名(しょめい）をもとめ，これを関係(かんけい）当局に提出(ていしゅつ）して，その主張(しゅちょう）・意見を通すことを目的(もくてき）とする運動。地方自治法(じちほう）では，直接請求(ちょくせつせいきゅう）（解散(かいさん）や解職(かいしょく））にさいし，その代表者が署名簿(しょめいぼ）に住民(じゅうみん）（選挙権(せんきょけん）者）の署名(しょめい）をもとめるために行う運動をいう。

コーチ

条例(じょうれい）の制定(せいてい）・改廃(かいはい）には有権(ゆうけん）者の50分の1以上(いじょう），地方公共団体(こうきょうだんたい）の長や議員(ぎいん）の解職請求(かいしょくせいきゅう）および地方議会(ぎかい）の解散請求(かいさんせいきゅう）には3分の1以上(いじょう）の署名(しょめい）が必要(ひつよう）。

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住民(じゅうみん）の個人(こじん）ごとに氏名(しめい），生年月日，性別(せいべつ），住民(じゅうみん）となった年月日，選挙権(せんきょけん）の有無(うむ）などを記入(きにゅう）した住民票(じゅうみんひょう）を作り，世帯(せたい）ごとにまとめた台帳(だいちょう）。

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人種(じんしゅ）・性別(せいべつ）・宗教(しゅうきょう）・納税額(のうぜいがく）・財産(ざいさん）・教育などによって選挙権(せんきょけん）に制限(せいげん）をくわえる選挙(せんきょ）制度(せいど）。古くは，どこの国でも制限選挙(せいげんせんきょ）であった。日本では，1925（大正14）年に男性(だんせい）の普通選挙(ふつうせんきょ）が行われるまでは，一定の納税額(のうぜいがく）を資格条件(しかくじょうけん）とした制限選挙(せいげんせんきょ）であった。1945（昭和20）年，はじめて女性(じょせい）の選挙権(せんきょけん）がみとめられ，制限選挙(せいげんせんきょ）は完全(かんぜん）に廃止(はいし）された。

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高齢(こうれい）により認知(にんち）力・判断(はんだん）力の低下(ていか）した人，知的障害(ちてきしょうがい）や精神的(せいしんてき）な障害(しょうがい）をもち判断能力(はんだんのうりょく）に欠(か）ける人など（被(ひ）後見人）になりかわって，家庭裁判所(さいばんしょ）の審判(しんぱん）によって選任(せんにん）された成年(せいねん）後見人が，売買契約(けいやく）や財産管理(ざいさんかんり）などの法的(ほうてき）手続(つづ）きを代理する制度(せいど）。急速な高齢(こうれい）化にともない，従来(じゅうらい）の「禁治産(きんちさん）・準禁治産(じゅんきんちさん）」の制度(せいど）を柔軟(じゅうなん）で弾力的(だんりょくてき）に利用(りよう）できるように民法(みんぽう）を改正(かいせい），2000（平成(へいせい）12）年4月から施行(しこう）された。◇公職選挙法(こうしょくせんきょほう）は被(ひ）後見人に選挙権(せんきょけん）・被選挙権(ひせんきょけん）を認(みと）めていなかったが，2013（平成(へいせい）25）年3月，裁判所(さいばんしょ）は国民(こくみん）の権利(けんり）をおかすものとして憲法違反(けんぽういはん）の判決(はんけつ）をくだした。5月，違憲判決(いけんはんけつ）をうけて，被(ひ）後見人の選挙権(せんきょけん）を認(みと）める公職選挙法改正案(こうしょくせんきょほうかいせいあん）が国会で可決(かけつ）された。

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国会議員(ぎいん）や，地方公共団体(こうきょうだんたい）の長および議員(ぎいん）などの公務員(こうむいん）を選挙(せんきょ）する権利(けんり）。日本では満(まん）18歳以上(さいいじょう）の男女に選挙権(せんきょけん）がある。しかし，市町村議会(ぎかい）の議員(ぎいん）や長の選挙(せんきょ）の場合，3か月以上(いじょう）その市町村に住所をもつことが必要(ひつよう）である。◇日本では普通選挙法(ふつうせんきょほう）の成立以降(せいりついこう），選挙権年齢(せんきょけんねんれい）は満(まん）20歳以上(さいいじょう）の男女だったが，2016（平成(へいせい）28）年6月より満(まん）18歳以上(さいいじょう）に引(ひ）き下(さ）げられた。

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広い意味では，多くの人が代表者をえらぶこと。せまい意味では，国会議員(ぎいん），地方公共団体(こうきょうだんたい）の長および議員(ぎいん）をえらぶこと。

〔選挙(せんきょ）と代表制(せい）〕

 国民(こくみん）が直接(ちょくせつ）に政治(せいじ）を行うことは現実(げんじつ）にはむずかしい。そこで国民(こくみん）が選挙(せんきょ）によって代表者をえらび，政治(せいじ）を行わせる代表制(せい）がとられている。したがって，選挙(せんきょ）は国民(こくみん）が主権(しゅけん）を行使し，政治(せいじ）に参加(さんか）する重要(じゅうよう）な機会(きかい）である。

〔選挙権(せんきょけん）の拡大(かくだい）〕

 日本で最初(さいしょ）の総選挙(そうせんきょ）（1890年）は男子満(まん）25歳以上(さいいじょう），15円以上(いじょう）の納税(のうぜい）者という，きびしい制限選挙(せいげんせんきょ）であった。その後，選挙権拡大(せんきょけんかくだい）運動がおこり，1925（大正14）年に男子普通選挙(ふつうせんきょ）が，1945（昭和20）年12月に満(まん）20歳以上(さいいじょう）の男女に選挙権(せんきょけん）をあたえる完全普通選挙(かんぜんふつうせんきょ）が実現(じつげん）した。2016（平成(へいせい）28）年6月より選挙権年齢(せんきょけんねんれい）が満(まん）18歳以上(さいいじょう）に引(ひ）き下(さ）げられた。

〔選挙権(せんきょけん）と被選挙権(ひせんきょけん）〕

 選挙(せんきょ）で投票(とうひょう）する権利(けんり）を選挙権(せんきょけん）といい，立候補(りっこうほ）して選挙(せんきょ）される権利(けんり）を被選挙権(ひせんきょけん）という。

・選挙権(せんきょけん）…満(まん）18歳以上(さいいじょう）のすべての国民(こくみん）。

・被選挙権(ひせんきょけん）…衆議院(しゅうぎいん）議員(ぎいん）・市町村長・地方議会(ぎかい）議員(ぎいん）は満(まん）25歳以上(さいいじょう），参議院(さんぎいん）議員(ぎいん）および都道府(ふ）県知事は満(まん）30歳以上(さいいじょう）。

〔選挙(せんきょ）区〕

 衆議院(しゅうぎいん）と参議院(さんぎいん）では選挙(せんきょ）区の分け方がちがっている。

・衆議院議員選挙(しゅうぎいんぎいんせんきょ）…かつては，市町村をいくつかまとめて1選挙(せんきょ）区とし，各選挙(かくせんきょ）区から2〜5人程度(ていど）の議員(ぎいん）をえらぶ中選挙(せんきょ）区制(せい）がとられていた。1994（平成(へいせい）6）年12月に施行(しこう）された公職選挙法(こうしょくせんきょほう）改正(かいせい）によって，小選挙(せんきょ）区比例(ひれい）代表並立制(へいりつせい）が導入(どうにゅう）され，2本立てとなった。小選挙(せんきょ）区選挙(せんきょ）では全国を295の選挙(せんきょ）区に分け，比例(ひれい）代表選挙(せんきょ）では全国を11の選挙(せんきょ）区に分ける（2014年12月現在(げんざい））。

・参議院議員選挙(さんぎいんぎいんせんきょ）…かつては全国を1選挙(せんきょ）区とする全国区と，都道府(ふ）県単位(たんい）の地方区に分かれていたが，1982（昭和57）年から全国区は比例(ひれい）代表選挙(せんきょ），地方区が選挙(せんきょ）区選挙(せんきょ）と改称(かいしょう）された。2000（平成(へいせい）12）年には，比例(ひれい）代表選挙(せんきょ）は，非拘束名簿(ひこうそくめいぼ）式比例(ひれい）代表制(せい）となった。

〔選挙(せんきょ）の原則(げんそく）〕

現在(げんざい）の日本の選挙(せんきょ）では，以下(いか）の4つの原則(げんそく）がまもられている。

（1）普通選挙(ふつうせんきょ）…一定の年齢(ねんれい）に達(たっ）したすべての人に選挙(せんきょ）の資格(しかく）をあたえる。

コーチ

 これに対して，財産(ざいさん）・性別(せいべつ）などに制限(せいげん）をくわえた選挙(せんきょ）を制限選挙(せいげんせんきょ）といい，第二次世界大戦(たいせん）前の日本で採用(さいよう）されていた。

（2）平等選挙(せんきょ）…各人(かくじん）のもつ選挙権(せんきょけん）は，みな平等で同じ価値(かち）をもつ。

（3）直接選挙(ちょくせつせんきょ）…選挙権(せんきょけん）をもつ有権(ゆうけん）者が，立候補(りっこうほ）者に対して直接投票(ちょくせつとうひょう）する。

コーチ

 これに対して，まず有権(ゆうけん）者が選挙(せんきょ）人をえらび，その選挙(せんきょ）人が立候補(りっこうほ）者をえらぶ方法(ほうほう）を間接選挙(かんせつせんきょ）という。アメリカ合衆国(がっしゅうこく）の大統領選挙(だいとうりょうせんきょ）は，代表的(だいひょうてき）な間接選挙(かんせつせんきょ）である。

（4）秘密選挙(ひみつせんきょ）…選挙(せんきょ）人が，どの候補(こうほ）者に投票(とうひょう）したかを他人に知られないようにする制度(せいど）。投票(とうひょう）の自由をまもることになる。

〔選挙(せんきょ）の公営(こうえい）〕

 立候補(りっこうほ）者の負担(ふたん）をやわらげるため，国または地方公共団体(こうきょうだんたい）では，無料(むりょう）はがきの支給(しきゅう），政見(せいけん）放送の実施(じっし）などの経費(けいひ）を負担(ふたん）している。これを選挙(せんきょ）の公営(こうえい）という。

コーチ

 選挙(せんきょ）に関(かん）する事務(じむ）は，国におかれる中央選挙管理(せんきょかんり）会や，都道府(ふ）県・市町村におかれる選挙管理(せんきょかんり）委員会が行う。

〔選挙違反(せんきょいはん）〕

 公正な選挙(せんきょ）をするための規定(きてい）を定めたものに公職選挙法(こうしょくせんきょほう）がある。この法律(ほうりつ）では，投票(とうひょう）を依頼(いらい）するため金品を贈(おく）ったり（買収(ばいしゅう）），運動員が家庭を訪問(ほうもん）して投票(とうひょう）を依頼(いらい）することは，選挙違反(せんきょいはん）としてきびしく禁止(きんし）されている。

〔日本の選挙(せんきょ）の問題点〕

 日本の選挙(せんきょ）には，

（1）選挙(せんきょ）に行かない棄権(きけん）が多くなっている，

（2）人口の変化(へんか）により定数配分に不(ふ）つりあいが生まれ，1票(ぴょう）の重みがちがっている，

などの問題点が指摘(してき）されている。

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