今回使 う本
『土 のコレクション』
表紙に写っている香辛料みたいなもの。
実はこれ、全て「土」なのです。
普段、なかなか気にすることのない土ですが、この本の著者はその美しさにひかれて、10年以上も世界の土を集めています。
この本では日本の各地域のどこでどのような土が採れるのかも細かく紹介されています。
その中で、土を使った遊びもいくつか紹介されており、自由研究にもピッタリな内容となっています。
栗田宏一/著
発行元:フレーベル館/発行年月:2004年2月/ 定価:1,760円(税込)/ 対象年齢:小学校中学年から/ サイズ:29×22cm/ ページ数:48ページ/ ISBN:9784577028605
本を見ながらやってみよう「土の絵具作り」
今回、小学校3年生のお友達が実際に土のコレクションにチャレンジしました。
どんな様子だったのか見てみましょう!
まずは土集め
早速、土を集めに行きました。
今回は
・土手
・公園
・家の庭
の土を集めました。
※土の採取は必要に応じて許可を得てくださいね。
スコップや土を入れる小瓶もしくは袋などがあると便利です。
それぞれの採りたての土の固さや色などをよく観察していました。
土を乾かそう
土を乾かすと、色や形はどうなるのでしょうか。
この日は風が強かったので、急遽家にあった桶などを使って、土が飛ばされない工夫をしました。
土が乾いたらさらさらにしよう
乾かす前と乾かした後での土の色や形などどこが変わったかを観察して、次は固まっている土をさらさらにします。
今回は小さいトンカチを使って、少し固まっている(ダマになっている)土をつぶしました。
土は簡単につぶせますので、ボールペンやラップの芯などをコロコロしてもOKです。
土だと思ったら石だったということもありますので、様子を見ながら、軽くたたいてくださいね。
さらさらになった土を絵の具にしてみる
『土のコレクション』に書いてある方法で土の絵の具を作ります。
水とボンドを使って、絵の具の完成!
せっかくなので、絵を描いてみました。
今回は普通の茶色だったけど、採ってきた土によってきっとさまざな色になってその違いが楽しいと思います。
また、土の絵の具らしく、描いた絵がざらざらしているのも良い特徴になっていました。
さぁ、ここまでのことを自由研究にまとめよう!
自由研究が完成!
本の紹介や発見、感想は「自由研究をやってみよう!基本編」を参考に自由研究を仕上げましょう!
今回は実際にやってみたので、フリースペースには絵の具の作り方と土の絵の具でイラストを描きました。
これで、自由研究の完成です!
おまけ:土と泥と砂の違いって何?
ところで、今回土の紹介をしてきましたが、そもそも「土」って何でしょうか?
砂や泥と何が違うのでしょうか?
せっかくですので、土と泥と砂の違いを簡潔にお伝えしたいと思います。
砂とは?
まずは、砂についてです。
砂にもちゃんと定義があります。
砂とは地質学上の分類では、岩石の粒が1/16mm(0.0625mm)から2mmのものを指します。
砂は簡単に言うと岩石が雨や風にさらされて、小さい粒になっていったもので、無機物です。
無機物とはこの後出てくる、有機物ではない物質のことです。
泥とは?
泥というと、土が濡れただけでしょと思いがちですが、土と泥は別物です。
そして泥は「粘土」と「シルト(沈泥:ちんでい)」の2つに分かれます。
粘土は岩石の粒が1/256mm(0.004mm)以下のもの、シルトは1/16mm(0.0625mm)〜1/256mm(0.004mm)のものとなります。
つまり、 砂>シルト>粘土という大きさの違いがあります。
ちなみに、泥も砂と同様、無機物です。
土とは?
今回の本題の土とは、砂や泥と異なり有機物に分類されます。
土は、生き物の死骸や腐食した植物、微生物などが混ざり合ってできています。
有機物とはざっくり言うと炭素を含むもの(一酸化炭素、二酸化炭素を除く)を指します。
ジャガイモなどのデンプンも有機物ですね。
この有機物によって植物も育ちます。
このように、土は泥や砂とは異なるものであることをぜひ覚えておいてください。
文/ASOPPA!事務局
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