基礎 知識
そもそも食品ロスってどれくらいあるんだろう?
実は日本の食品ロスは年間522万トン!(令和2年度のデータ)
国民1人当たりにすると1日約113g、1年で約41kgもの食品ロスがあるんだって。これは”1人当たり”のお米の消費量(1日約150g、1年で約53kg)に近い数値。毎日お茶碗およそ1杯分のごはんを捨ててしまっている。そう考えると、かなりもったいないよね。そんな食品ロスを減らすため、調べ学習を進めていこう。
出典:農林水産省「食品ロスとは?」
調 べ方
①まずは、おうちで捨ててしまっている食材がないかをチェックしよう
たとえば、使いきれずに残ってしまった大根や、賞味期限が過ぎたお豆腐など。おうちの人に協力してもらって「捨てがちな食材リスト」をつくろう。
どんな | なぜ、すてることになった? |
---|---|
キャベツ | |
おとうふ | いつの |
たまご |
②インターネットや料理本で、その食材を無駄なく使えるレシピや長持ちする保存方法を探そう
たとえばインターネットの場合、検索サイトのGoogleなどで「大根 無駄なく」などのキーワードを入れて検索したり、料理レシピのサイトなどを見たりするとよいよ。料理本の場合でも、野菜をまるごと使ったレシピの本があるから、図書館などで探してみよう。
料理レシピサイトの参考例:
③実際に調べたレシピ・方法を試してみよう
レシピや保存方法を調べるだけでなく、おうちの人に協力してもらって、実際に調べたレシピ・方法で料理をつくったり、野菜をおいしく長持ちさせる保存方法や冷凍保存を試してみよう。実際に自分の手を使うことで実感がわき、気づきも出てくるはず。まとめるときは、その自分なりの気づきを入れよう。
まとめ方
つくった料理や試した保存方法を、写真やイラストを使ってまとめよう。料理の場合は「どの部分」を「どう調理」して「どういう料理」になったのかがわかるように表現しよう。保存の場合は、「どういう処理」をして「どういう保存(冷蔵庫への入れ方など)」をしたのかがわかるようにしよう。お友だちへおすすめするつもりで、思わずやってみたくなるような表現でまとめてみよう。
発展
発展その①:調べた保存方法で、なぜその食材が長持ちするのか調べよう
たとえば、大根の場合は葉や茎のほうの根元をカットして切り口をラップで包むと水々しさが長持ちするんだけど、どうしてだろう? それは、大根は下の写真のように育っていて、放っておくと根っこである大根から茎や葉が水分や養分をとっていってしまうから。
このように、保存方法は植物としての育ち方などに関係していることが多いので、ただ保存方法を調べるだけでなく、長持ちする理由まで探ってみよう。
発展その②:食品ロスが出てしまった場合の対策事例を調べよう
今回調べたように食品ロスが出ないように行う対策はとっても大事。一方、対策をしてもどうしても出てしまう食品ロスはあるよね。そんなときどうしたらいいだろう?
実は食品ロスが出てしまった場合もさまざまな対策がなされているんだ。その対策事例を調べてみよう。たとえば、家庭の中の事例。コンポストってきいたことあるかな?料理で出る生ゴミを、肥料にかえる容器や、肥料そのものをコンポストっていうよ。その肥料を使って、野菜などを育てる土を豊かにするんだね。簡単に取り入れられるコンポストの事例も広がっているから調べてみよう。
そして生ゴミの再利用は家庭の中だけでなく、地域社会での取り組みにも広がっているんだ。たとえば、エコフィード。生ゴミなどを使って家畜用のエサに変る取り組みがされているよ。食品の廃棄物を、また食品生産へと循環させていく……。そんなサイクルを回していく見方がSDGs達成のために大切なんだ。
もっとSDGs
今回はおうちで食材を無駄なく使える料理のレシピや保存方法を探ったね。
その上でもっとSDGsの「目標1や2」を理解するために研究を深めよう。たとえば!
①そのレシピや保存方法を広めると良さそうな大人を考えよう
スーパーやお弁当屋さんなどに伝えてみてもいいかもしれないね。ポスターに保存方法がのっていたら喜ぶ人がいるかもしれない。どんな人に伝えるといいかな?
②食品ロス問題について社会で取り組んでいる対策にはどんなものがあるか調べてみよう
たとえば、消費者庁では賞味期限を「おいしいめやす」と発信してすぐに食材をすててしまわないように呼びかけていたりする。他にはどんな対策が世の中で行われているだろう?
参考:『消費者庁のサイト』
SDGsの目標1についてもっとくわしく知るには、学研キッズネットで連載中のまんが「地球防衛隊SDGs」の30話、31話、32話、33話やその解説編を、目標2についてもっとくわしく知るには24話、25話、26話やその解説編を見てね!
調 べ学習 をするときの注意
調 べ学習 をする前 に必 ずおうちの方 といっしょに読 んでね。
調査 などに出 かけるときは、自動車 や歩行者 などに注意 し、きけんな場所 には近 づかないようにしよう。遠 くに出 かけるときは、大人 といっしょに行 こう。博物館 や図書館 などでは、さわいだり走 ったりしないこと。また、展示 されているものにむやみにさわらないこと。店 などの調査 をするときは、必 ず行 く前 に許可 をとり、お客 さんなどのめいわくにならないようにしよう。会社 などに電話 をするときは、まず名前 を伝 えてから用件 をはっきり話 そう。相手 のめいわくにならないように、電話 で話 している時間 があるかどうか確 かめること。工場 見学 をするときは、ルールを守 り、写真 さつえいなどをしてもよいか、確 かめよう。人 に話 を聞 きに行 くときは、行 く前 に都合 のよい日時 を聞 き、時間 におくれないようにしよう。終 わったら、必 ずお礼 を言 おう。- このほか、それぞれの
自由 研究 のページにある注意 もよく読 んでから、研究 を始 めよう。
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