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家庭のネット利用、中学生の3分の1は “ノールール”/データで読み解く、子どもとスマホ【第3回】

家庭のネット利用、中学生の3分の1は “ノールール”/データで読み解く、子どもとスマホ【第3回】

子どもがネットを使ううえで、とても大切なのが家庭のルール。しかし調査結果からは、意外な事実が見えてきます。

今回は、青少年のインターネット利用環境実態調査(平成27年度 内閣府)※1から、家庭におけるネット利用のルールについての調査結果をみてみましょう。

家庭で、インターネットの使い方について何かルールがあるかという質問に対し※2
 

「ルールを決めている」と回答した子ども
小学生 73.7% 中学生が 65.1%。
「特にルールを決めていない」と回答した子ども
小学生23.7% 中学生33.4%。

 
小学生の約4分の1・中学生の約3分の1が、家庭でネットを利用する際、ルールを決めていないと回答しました。昨年度と比べると横ばいの傾向です。

また、「ルールを決めていない」の割合は、小学校・中学校・高校と学校種別が上がるほど大きくなり、高校生では「決めていない」が50.5%と「決めている」を上まわってしまいます。

ネット利用のルール、トップは「利用する時間」

では、具体的なルールの内容をみてみましょう。

家庭のルール(上位3項目、複数回答)

 

小学生
1位 利用する時間を決めている (43.1%)
2位 利用する場所を決めている (30.9%)
3位 困ったときにはすぐに保護者に相談するように決めている(24.3%)

 

中学生
1位 利用する時間を決めている (30.6%)
2位 困ったときにはすぐに保護者に相談するように決めている (23.7%)
3位  ゲームやアプリの利用料金や課金の方法を決めている (22.1%)

 

小中学生ともに、「利用する時間を決めている」が1位となっていますが、中学生は小学生より10ポイント低いことに注目してください。高校生になると「利用する時間を決めている」はさらに低くなり、たったの10.2%です。

また、小学生2位・中学生3位の「困ったときにはすぐに保護者に相談するように決めている」も、上位ではありますが、割合でいうと4分の1未満。ネットで困ったときに、すぐに保護者に相談するように決めている子どもは、4人に1人もいないのです。

保護者と子どもの認識のギャップ、拡大中

さて、この記事であげてきた数字は、小中学生の子どもたち自身による回答を集計したもの。保護者の回答はどうでしょうか。ネットルールの有無について、子どもたちの回答と保護者の回答とを比べてみます。

「ルールを決めている」と答えた割合
小学生 73.7% 小学生の保護者 88.7%
中学生 65.1% 中学生の保護者 85.5%

 
保護者の9割近くが「ルールを決めている」と回答していました。子どもたちの回答よりもぐっと多く、中学生ではその差が20ポイントもあります。保護者の認識と子どもたちの実態との間に、ギャップがあることがわかりますね。しかもこのギャップ、昨年度に比べて拡大しているのです。

スマホの利用が高校生から中学生にひろがってきているいま、このような状態は望ましいものではありません。個人利用が前提のスマホは、極端なことをいうとトイレでも使うことができますから、どうしても保護者の目が届きにくくなりがち。子どもたちが、いま以上にルールにむとんちゃくになったり、ときに無視したりして、トラブルに巻き込まれたりしたら一大事です。

できるだけ早く、ネットのルールについて子どもと話し合いたいものです。

長い休みはいいチャンスです。子どもにスマホを持たせていないご家庭でも、移動の車内で、お子さんに保護者のスマホを貸して遊ばせることがあるのでは? そんなタイミングをとらえて、家庭のネットルールについて、お子さんと話してみてはいかがでしょうか。たがいの認識のギャップをなくしていくのは、保護者の大切な役割です。
 
 

※1 平成27年度 青少年のインターネット利用環境実態調査(内閣府)
http://www8.cao.go.jp/youth/youth-harm/chousa/h27/net-jittai/pdf-index.html
※2
利用しているインターネット接続機器のいずれかの機器で、インターネットを使っていると回答した人に対する質問。

 
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渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

株式会社コドモット代表取締役社長。
NTT在籍時代の2001年、子ども向けポータルサイト「キッズgoo」を立ち上げ、同サイトでデジタルコンテンツグランプリ・エデュテイメント賞受賞。独立後は小学生向けのコンテンツを中心に、企業の子ども向けWebサイトや公共団体の子ども向けツールなどの企画制作を数多く手がける。一男一女の母。

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