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ケータイ・スマホの利用時間、学力に影響/データで読み解く、子どもとスマホ【第4回】

ケータイ・スマホの利用時間、学力に影響/データで読み解く、子どもとスマホ【第4回】

ケータイ・スマホの利用時間は成績に関係があるの? ケータイ・スマホと学力の関係をデータで読み解きます。

内閣府の調査によると、家庭のネット利用ルールでもっとも多かったのは、利用する時間についてのルールでした。※1

子どものいる家庭で、大きな関心事であることがわかります。

家庭以外でも、子どものネット利用時間の長さは問題とされています。ケータイ・スマホのルールを決めている自治体のうち、香川県・福井県・愛知県刈谷市・山口県下関市・広島県広島市などでは、ケータイやスマホを使うのをやめる時刻が提唱されています。※2

東京都教育委員会が平成27年11月に策定した「SNS東京ルール」でも、筆頭の項目に、利用時間に関するルールを決めることをあげています。※2

SNS東京ルール

  1. 一日の利用時間と終了時刻を決めて使おう。     
  2. 自宅でスマホを使わない日をつくろう。  
  3. 必ずフィルタリングを付けて利用しよう。
  4. 自分や他者の個人情報を載せないようにしよう。 
  5. 送信前には、相手の気持ちを考えて読み返そう。 

スマホの利用時間、中学生では約半数が2時間以上

子どものスマホの利用時間について、内閣府の「青少年のインターネット利用環境実態調査」で調べられていますのでみてみましょう。※4

スマホ利用者の1日あたりの平均利用時間

小学生 63.3分
中学生 119.3分

1日あたりのスマホ利用2時間以上の割合

小学生 17.4%
中学生 48.1%

中学生では約半数が1日に2時間以上スマホを使っています。

なお、「3時間から4時間」と答えた中学生は15.0%、「4時間から5時間」は5.1%、「5時間以上」は7.1%。

5時間以上の利用となると、睡眠8時間・学校8時間と仮定すると、家での時間の6割以上をスマホに費やしている計算になります。

ケータイ・スマホを使う時間が短い子は成績がいい

ネット利用の長時間化で保護者が気になることは大きく2つでしょう。ひとつは健康への影響(次回以降紹介します)、そしてもうひとつは成績への影響ではありませんか? 学齢期の子どもですから、保護者として当然の心配です。

実は、ケータイ・スマホの利用時間と学力の間には相関があります。この点について、文部科学省は「全国学力・学習状況調査」で詳しく調べているのでみてみましょう。

小学生の学力調査の正答率と、ケータイ・スマホの利用時間をクロス集計したデータをグラフ化しました。※5

全科目で、ケータイ・スマホの利用時間が短い子どもほど正答率が高いのがわかります。一番開きの大きい国語Bでは、4時間以上ケータイ・スマホを使っている子どもと30分未満の子どもで、正答率に18.3%もの差が出てしまっています。保護者の方は心臓に悪いと感じるかもしれませんね。

利用時間に関するルール作りが大切であること、おわかりいただけましたか? もし家庭で決めていなかったり、形だけのものになってしまっていたら、ぜひ早めに対処を。子どもが受け入れやすいよう、自治体や学校のネット利用ルールを確認したり、ご紹介したデータを見せたりして、親子で話し合ってくださいね。

※1
※2
※3
「SNS東京ルール」の策定について(東京都教育委員会) 
※4
平成27年度 青少年のインターネット利用環境実態調査 概要(内閣府)
※5
平成27年度 全国学力・学習状況調査 調査結果資料【全国版/小学校】(文部科学省) (3) 相関係数, クロス集計表> クロス集計表(児童質問紙-教科)全国【表】質問番号12

 
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 渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

 渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

渡邉純子(コドモット)(わたなべじゅんこ)

株式会社コドモット代表取締役社長。
NTT在籍時代の2001年、子ども向けポータルサイト「キッズgoo」を立ち上げ、同サイトでデジタルコンテンツグランプリ・エデュテイメント賞受賞。独立後は小学生向けのコンテンツを中心に、企業の子ども向けWebサイトや公共団体の子ども向けツールなどの企画制作を数多く手がける。一男一女の母。

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