今、私たちのまわりには食べ物があふれていますが、これらの食べ物を食べ始めたのはいつごろでしょうか。また、いつごろ日本に入ってきたのでしょうか。
食べ物の歴史を探るとともに、初めてその食べ物を見たり、食べた時の人々の反応はどうだったかを想像してみます。食べ物の年表をもとに「食べ物はじめて新聞」をつくりレポートにしてみましょう。
レポートのつくり方
1.普通の歴史年表をつくる
教科書や資料集をもとに、年代順の歴史年表をつくります。有名な歴史上のできごとは、なるべくはずさない方がよいでしょう。(教科書の折り込み年表を利用してみるのもいいですね。)
2.グルメ年表(食べ物の歴史年表)をつくる
最低でも20種類くらいはピックアップしたいですね。そして、次のようなことを調べましょう。
(1)いつごろから食べられていたか。
(2)いつごろ日本に入ってきたのか。
(3)一般に普及したのはどの年代か。
(4)なんと言う書物(資料)にその由来がのっていたか。
調べ方は、教科書や資料集、現在多く出ている食べ物関係の本を利用したり、製造会社、販売会社に問い合わせるなどの方法があります。
また、調べていくと、日本に入ってきた年代と一般に普及した年代がかなり違うものもあります。その場合は両方書き出しておくとよいでしょう。
[注意]本によっては、同じ食べ物でも、食べ始めた年代や日本に入ってきた年代が違うことがあります。その場合は、両方書き出し、書名を書き添えておきましょう。ただし、あまり細かい年代を気にする必要はありません。
3.その当時の背景・エピソード
食べ始めた(日本に入ってきた)当時の状況や、エピソードについて書きます。例えば、1428年ごろ文献に「豆腐」の名が現れる。→汁物に使われることが多かった。などと書いておきます。また、できれば資料名も書いておきます。
グルメ歴史年表作例
「食べ物はじめて新聞」をつくろう
さあ、グルメ歴史年表ができたら、それをもとにして「食べ物はじめて新聞」を作ってみましょう。
「食べ物はじめて新聞」とは、ある食べ物が日本に伝来したり、発明されたりした時代を想像して作る新聞です。その食べ物を見た人、食べた人がどう思ったか書くものです。
みなさんが生まれるずっと以前のことを書くのですから、想像力が必要になってきますね。ただし、想像して書くとしても、その時代のできごと、背景を頭に浮かべて書くことが大切です。
(1)書き方
現在、発行されている新聞を参考にしてつくってください。のせようとする記事を決め、見出しを考えます。記事の割り振りなども工夫してみましょう。
(2)内容
スペースの関係から、ひとつの新聞につきひとつの食べ物を選ぶのがよいでしょう。その食べ物が伝来したり、普及したころの歴史上のできごとを上手に使って記事をつくってください。
はじめて、その食べ物に出会った当時の人々(将軍でも庶民でもいいです)になったつもりで、記事を書いてみましょう。
内容は、当然あなたの想像によって、大部分がつくられます。
(3)資料
過去と現在を上手に結びつけるために、資料関係の記事をのせるといいでしょう。例えば次のようなことです。
・ある食べ物の説明をするのに、そのカロリーや栄養素をグラフで書き出す。
・当時の値段がわかるものは、それを書く。
・ある食べ物の現在の消費量、輸入量などを書く。
・その食べ物に関する広告も、考えてのせてみる。
なお、資料とは違いますが、カットや写真を入れると、より新聞らしくなるでしょう。
それでは、例として、2つの「食べ物はじめて新聞」をのせておきますので、参考にしてください。
発展研究
もっと発展した研究をしたい人は、次のことも調べてみましょう。
●食べ物以外(衣類、おもちゃ、住居、その他)の年表をつくりましょう
これまで、食べ物について調べましたが、その他の身近なものの歴史についても調べましょう。
衣類、おもちゃ、住居、文房具、教科書、乗り物などの歴史を調べてみると、意外な発見がたくさんあります。比較的新しい歴史しかわからないものもありますが、興味があるものを調べてみましょう。
●「食べ物歴史新聞」をつくろう
「食べ物はじめて新聞」は、ある食べ物ひとつに焦点をしぼってつくりました。今度はある時代を区切って、その年代に関連ある食べ物を調べましょう。
例えば、室町時代末期なら、南蛮貿易によってもたらされたパンやワイン、テンプラ、トウガラシ、カボチャなど、いろいろな食べ物が出てくるはずです。
1日の献立なども考えてみると、おもしろいでしょう。
まとめ方
注意
- 博物館や図書館などでは、さわいだり走ったりしないこと。また、展示されているものにむやみにさわらないこと。