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実験

身近(みぢか)なものの「抗菌(こうきん)作用(さよう)」を実験(じっけん)で確(たし)かめよう

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実験 身近(みぢか)なものの「抗菌(こうきん)作用(さよう)」を実験(じっけん)で確(たし)かめよう

病気(びょうき)の原因(げんいん)になる細菌(さいきん)が増(ふ)えるのをおさえるはたらきを「抗菌(こうきん)作用(さよう)」という。消毒(しょうどく)用(よう)アルコールやうがい薬(ぐすり)、薬用(やくよう)石(せっ)けんなどには、抗菌(こうきん)作用(さよう)のある物質(ぶっしつ)がふくまれている。また、こうした成分(せいぶん)は、身(み)の回(まわ)りのものにもふくまれている。身近(みぢか)なものの抗菌(こうきん)作用(さよう)を実験(じっけん)で確(たし)かめよう。

1 「抗菌(こうきん)作用(さよう)」について調(しら)べよう

「抗菌(こうきん)作用(さよう)」とはどんなことなのだろう。似(に)た言葉(ことば)の「除菌(じょきん)」、「殺菌(さっきん)」、「滅菌(めっきん)」と比(くら)べてみよう。

これらの言葉(ことば)は主(おも)に細菌(さいきん)に対(たい)するもので、ウイルスには同(おな)じ意味(いみ)で使(つか)えないことがあるので注意(ちゅうい)しよう。

「抗菌(こうきん)作用(さよう)」ってどんなこと?

「抗菌(こうきん)」の「抗(こう)」は「さからう」や「ふせぐ」という意(い)味(み)がある。「抗菌(こうきん)」は、「菌(きん)にさからう、菌(きん)をふせぐ」ということになり、「菌(きん)が増(ふ)えるのをおさえる」という意味(いみ)だ。ほかにも似(に)た言葉(ことば)があるよ。

抗菌(こうきん)

菌(きん)が増(ふ)えにくくなるようにするはたらきを広(ひろ)くさすよ。菌(きん)の数(かず)を減(へ)らしたり、死(し)なせたりすることもふくむよ。

●抗菌(こうきん)作用(さよう)のある製品(せいひん)の一例(いちれい):抗菌(こうきん)加工(かこう)のハンカチ、くつ下(した)、パソコン用品(ようひん)、おもちゃ、ぬいぐるみ、かばん、スリッパ、便座(べんざ)など

除菌(じょきん)

菌(きん)を取(と)り除(のぞ)き、目的(もくてき)とする安全(あんぜん)度(ど)を確保(かくほ)すること。

●除菌(じょきん)作用(さよう)のある製品(せいひん)の一例(いちれい):除菌(じょきん)スプレー、除菌(じょきん)ジェル、除菌(じょきん)ウェットシート

殺菌(さっきん)

菌(きん)を死(し)なせること。

●殺菌(さっきん)作用(さよう)のある製品(せいひん)の一例(いちれい):消毒(しょうどく)剤(ざい)、薬用(やくよう)石(せっ)けんなど(医薬品(いやくひん)や医薬(いやく)部外(ぶがい)品(ひん)だけ)

滅菌(めっきん)

菌(きん)をゼロにすること。特別(とくべつ)な方法(ほうほう)で行(おこな)う。

●滅菌(めっきん)処理(しょり)された製品(せいひん)の一例(いちれい):手術(しゅじゅつ)用具(ようぐ)、注射器(ちゅうしゃき)、滅菌(めっきん)ガーゼ、滅菌(めっきん)コットンなど

病気(びょうき)をおさえる抗菌薬(こうきんやく)

細菌(さいきん)やカビなど、目(め)に見(み)えない小(ちい)さな生物(せいぶつ)を微生物(びせいぶつ)という。このうち、人間(にんげん)の体(からだ)の中(なか)に入(はい)って、病気(びょうき)を起(お)こすものを「病原体(びょうげんたい)」という。
体(からだ)に入(はい)ってきた病原体(びょうげんたい)を死(し)なせたり、増(ふ)えにくくしたりして体(からだ)を病気(びょうき)から守(まも)るのが「抗菌薬(こうきんやく)」だよ。ただ抗菌薬(こうきんやく)はウイルスには効(き)かないよ。ウイルスに使(つか)う薬(くすり)は「抗(こう)ウイルス薬(やく)」というよ。
微生物(びせいぶつ)がもつ抗菌(こうきん)作用(さよう)を利用(りよう)した抗菌薬(こうきんやく)の代表的(だいひょうてき)なものとして、ペニシリンやストレプトマイシンなどが知(し)られている。

2 わさびの抗菌(こうきん)作用(さよう)を実験(じっけん)で確(たし)かめよう

わさびをはじめ、身(み)の回(まわ)りにある食品(しょくひん)などにも抗菌(こうきん)作用(さよう)をもつものがある。納豆菌(なっとうきん)(納豆(なっとう)にふくまれる細菌(さいきん))を寒天(かんてん)の上(うえ)で育(そだ)て、わさびが菌(きん)の増(ふ)え方(かた)をどれくらいおさえるかを実験(じっけん)で確(たし)かめよう。

用意(ようい)するもの

1 培地(ばいち)(※1)(いくつか用意(ようい)して数(すう)種類(しゅるい)の実験(じっけん)をする場合(ばあい))
・寒天(かんてん) 3.5g
・水(みず) 200mL
・コンソメのもと 小(こ)さじ1
・グラニュー糖(とう) 3g
・耐熱(たいねつ)容器(ようき)(電子(でんし)レンジ対応(たいおう)のもの)
・ふたつきの小(ちい)さめの容器(ようき)

2 菌(きん)液(えき)(納豆菌(なっとうきん))
・耐熱(たいねつ)容器(ようき)
・納豆(なっとう) 1パック
・水(みず) 100mL
・綿棒(めんぼう)

3 培養(ばいよう)(※2)するための器具(きぐ)
・ペットボトル(350mL 入(い)りなど、保温(ほおん)容器(ようき)に入(はい)る大(おお)きさのもの) 2本(ほん)
・保温(ほおん)容器(ようき)(発泡(はっぽう)スチロールの容器(ようき))

4 抗菌(こうきん)物質(ぶっしつ)とそれを入(い)れる道具(どうぐ)
・わさび(ほかにも試(ため)したいもの)
・ストロー
・つまようじ

※1:培地(ばいち)……微生物(びせいぶつ)を育(そだ)て、増(ふ)やすために、水分(すいぶん)や栄養(えいよう)をふくませた材料(ざいりょう)。
※2:培養(ばいよう)……微生物(びせいぶつ)を人工的(じんこうてき)に育(そだ)て、増(ふ)やすこと。

実験(じっけん)のしかた

1 培地(ばいち)を用意(ようい)する

[1]寒天(かんてん)を細(こま)かくちぎって、耐熱(たいねつ)容器(ようき)に入(い)れる。
[2]コンソメ、グラニュー糖(とう)を入(い)れる。
[3]水(みず)200mL を入(い)れ、15 分(ぶん)ほど置(お)く。寒天(かんてん)が水(みず)をふくんだら、よく混(ま)ぜる。
[4]ラップをして電子(でんし)レンジで5分(ふん)ほど加熱(かねつ)する。
[5]寒天(かんてん)がとけていることを確認(かくにん)する。
[6]ふたつきの小(ちい)さめの容器(ようき)に移(うつ)す。しばらく置(お)いたあと、冷蔵(れいぞう)庫(こ)に入(い)れて固(かた)める。

2 培地(ばいち)に納豆菌(なっとうきん)をぬる

[1]耐熱(たいねつ)容器(ようき)に水(みず)を入(い)れて電子(でんし)レンジで加熱(かねつ)し、水(みず)をふっとうさせ(雑菌(ざっきん)を減(へ)らすため)、水(みず)を捨(す)てておく。そこに納豆(なっとう)を入(い)れる。
[2]水(みず)100mL を入(い)れる。
[3]よく混(ま)ぜる。
[4]上(うわ)ずみ液(えき)を、綿棒(めんぼう)で培地(ばいち)にぬる。

3 わさびの抗菌(こうきん)作用(さよう)を調(しら)べる

[1]培地(ばいち)にストローで、底(そこ)まで届(とど)く穴(あな)を2個(こ)あける。
[2]つまようじにわさびを少(すこ)しとる。
[3]片方(かたほう)の穴(あな)にわさびを入(い)れる。もう片方(かたほう)の穴(あな)は比較(ひかく)用(よう)なので何(なに)も入(い)れない。ふたをする。

4 納豆菌(なっとうきん)を培養(ばいよう)する

[1]ペットボトル2本(ほん)に50℃くらいの湯(ゆ)を入(い)れ、しっかりふたをする。
[2]保温(ほおん)容器(ようき)にふたをした培地(ばいち)とペットボトルを入(い)れ、ふたをする。

観察(かんさつ)のしかた

1~2日(にち)たったら、培地(ばいち)の様子(ようす)を観察(かんさつ)する。わさびの周(まわ)りに、納豆菌(なっとうきん)が育(そだ)っていない透明(とうめい)な輪(わ)(阻止(そし)円(えん))ができている。

結果(けっか)から考(かんが)えよう

わさびの周(まわ)りに、納豆菌(なっとうきん)のない円(えん)(阻止(そし)円(えん))ができたことから、わさびには菌(きん)が増(ふ)えるのをおさえる働(はたら)きがあることがわかるね。

ほかにも調(しら)べよう

わさび以外(いがい)に、梅干(うめぼ)し、ニンニク、ショウガ、傷薬(きずぐすり)(軟膏(なんこう)など)などでも試(ため)してみよう。

注意(ちゅうい)

・実験(じっけん)の材料(ざいりょう)や道具(どうぐ)は、使(つか)ってよいものか、おうちの人(ひと)に確(たし)かめよう。
・実験(じっけん)中(ちゅう)の道具(どうぐ)などは、小(ちい)さい子(こ)の手(て)のとどかない所(ところ)に置(お)こう。
・実験(じっけん)に使(つか)ったものは、むやみに口(くち)に入(い)れたりしないよう気(き)をつけよう。また、各(かく)自治体(じちたい)のルールにしたがって処分(しょぶん)すること。

3 抗菌薬(こうきんやく)について調(しら)べよう

抗菌薬(こうきんやく)を安定(あんてい)して製造(せいぞう)するために

抗菌薬(こうきんやく)は、細菌(さいきん)による病気(びょうき)を治(なお)すための大切(たいせつ)な薬(くすり)だよ。だが、過去(かこ)に材料(ざいりょう)を海外(かいがい)からの輸入(ゆにゅう)にたよりすぎていたため、外国(がいこく)で工場(こうじょう)のトラブルや大(おお)きな流行(りゅうこう)が起(お)きたときに日本(にほん)でその薬(くすり)が足(た)りなくなることがあった。
このため国(くに)は、医薬品(いやくひん)やその原料(げんりょう)など、生活(せいかつ)にとって特(とく)に大切(たいせつ)なものを支(ささ)え、国内(こくない)でも安定(あんてい)して作(つく)れるようにしているよ。

まとめよう

身近(みぢか)なものの抗菌(こうきん)作用(さよう)を調(しら)べる実験(じっけん)の方法(ほうほう)とその結果(けっか)をまとめよう。実験(じっけん)してわかったことなどを書(か)いておこう。

発展(はってん)

1 抗菌薬(こうきんやく)(抗生物質(こうせいぶっしつ))が使(つか)われるようになったのはいつごろか、調(しら)べてみよう。
2 抗菌薬(こうきんやく)がきかない細菌(さいきん)について調(しら)べてみよう。

◆参考(さんこう)にしよう!
厚生労働省(こうせいろうどうしょう)や国立(こくりつ)感染症(かんせんしょう)研究所(けんきゅうしょ)のサイト、図書館(としょかん)の科学(かがく)事典(じてん)などを参考(さんこう)にすると、正(ただ)しい情報(じょうほう)が得(え)られるよ。
感染症(かんせんしょう)に関(かん)する情報(じょうほう)サイト「やさしい感染症(かんせんしょう)ガイド」などのホームページもさがしてみよう。

監修(かんしゅう):藤村(ふじむら)響男(たかお)(北里大学(きたさとだいがく)客員(かくいん)教授(きょうじゅ)、ヤマザキ動物(どうぶつ)看護(かんご)専門(せんもん)職(しょく)短期(たんき)大学(だいがく)教授(きょうじゅ))
イラスト:イワミカイ

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