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Case 29 メール・FAX・連絡帳/わが家のSNSトラブル ~ユカの事件簿~

Case 29 メール・FAX・連絡帳/わが家のSNSトラブル ~ユカの事件簿~

家庭からの連絡がFAXでしかできないという小学校の話が、最近ネットで話題になりました。遅刻欠席などの学校への連絡方法が、電話はダメでFAXと決められているので、その保護者はわざわざ電話回線とFAXを設置しなければならなくなったという話です。

学校への連絡はFAXだけ?

家庭からの連絡がFAXでしかできないという小学校の話が、最近ネットで話題になりました。遅刻欠席などの学校への連絡方法が、電話はダメでFAXと決められているので、その保護者はわざわざ電話回線とFAXを設置しなければならなくなったという話です。

ネット上の反応のひとつに、「電話が迷惑だという理屈はわかるので、メールを使えるようにしてほしい」という声がありました。そんな声の一方、学校へのメールでの連絡は、受け付けないところがほとんどだというのです。

ひと昔前になりますが、娘のユカの中学時代は、家庭からの連絡はもちろん、緊急連絡網。不審者情報など学校から一斉連絡を送る手段としてもメールを使うことはできませんでした。

高校時代には、保護者のケータイに学校からの一斉連絡メールが送られるようになったものの、さらに数年たったいまでも、ユカの母校がメールで欠席連絡できるようになったとは聞きません。

メールのメリット・デメリット

最初に紹介した話題は匿名で書かれているので、その小学校が実在するのか確認できませんが、事実なら、家電(いえでん)も減ってきたいま、FAXしか使えないのは不便すぎるように思えます。

ではメールはどうでしょう。普及率は問題ないと思いますが、今のところメールを家庭からの連絡に使える学校は少ないようです。

一方で、学校からの公的な連絡に一斉メールを使うことや、生徒が部活やクラスの連絡にメールやLINEのグループを利用し、そこに先生が参加していることは珍しくありません。電話連絡網に比べて手間もなく、時間や相手の在宅状況に関係なく連絡できる便利さを考えればなっとくです。

とはいえ、学校はメールやLINEのきめ細かい運用には不慣れですし、教師と生徒や保護者の間で個人的にメールやLINEのやりとりをしてトラブルが発生する話も聞かれます。責任を持たなければならない立場からすると、慎重になるのはしかたないことではあります。

時代とともに変わる連絡方法

でも、時代とともに子どもをとりまく環境は変わります。

たとえば連絡帳は、電話のない時代にも使えた確実な方法ですが、個人情報保護でクラスの住所録も配布しなくなったいま、近所の友だちの家まで頼みに行くのは昔ほど手軽なことではありません。少子化で子どもの数が減っていますので、近隣に知っている子がいないということだってあるかもしれません。

また、かつては連絡網には家電を登録するのがあたりまえでしたが、いまではなしくずし的にケータイの番号でもOKになっています。

学校と家庭のコミュニケーションも変わっていかざるを得ないのでしょう。

もう子どもの欠席連絡とは無縁なわたしですが、メールでの連絡には賛成です。「欠席の連絡は連絡帳で」と決まっていた小学校時代、近所の人に連絡帳を頼もうと訪ねて、ふだんオシャレな人がカーラーを巻いた眉なし姿で玄関を開けたときの気まずさは忘れられませんから……。

さて、Case27でラジオ番組を教えてくれた米国在住の友人によると、友人の住む州では、教師は全員仕事用のメールアドレスを持ち、保護者からのメールに答えてくれるという話です。

そんなことを知ると、問題点はありますが、日本でもメールを学校との連絡手段として選択肢に入れてもいいのではないかと感じます。学校側も家庭もメリットがあるでしょう。

さらに、もっと未来の学校では、家庭でのオンライン学習が「出席」がわりになって、長期入院の子どもも一般の学校に通える時代がやってくるかも、などと想像すると、すこしワクワクするわたしです。

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マリ(まり)

マリ(まり)

マリ(まり)

サラリーマンの夫・大学生の娘(ユカ)との3人暮らし。
大学の恩師の「あなたは一生文章を書きつづけなさい」という言葉を真に受けて、今も日々ものを書いている。
現在はIT系の会社で、セミナー関連の仕事に携わっている。
趣味は映画鑑賞。年に100本みることがひそかな目標。

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