用意 するもの
材料 ※ハンカチ3枚 分
・抽出したあとのコーヒーの粉:100g程度
・染めるもの(無地のハンカチなど)
・豆乳(または牛乳):200mL
・ミョウバン(または食塩):5g程度
道具
・鍋(染めるものがしっかりと入るくらいの深さがあるもの)
・水切りネット
・輪ゴム
作 り方
※この工作ではコンロを使うから、必ずおうちの人といっしょに行うこと
※熱くなった鍋やコーヒー液、布などでやけどしないように注意すること
【1】
ハンカチを写真のようにたたむ。
【2】
折ったハンカチを3か所くらい、輪ゴムできつくしばる。
※きつくしばるのが難しいときは、おうちの人に手伝ってもらおう
【3】
輪ゴムでしばったハンカチを豆乳に20分ほどひたす。
【4】
豆乳からハンカチを取り出し、輪ゴムでしばったまま水で軽く洗う。そのまま乾かす。
【5】
鍋に1L程度の水を入れて沸騰させ、水切りネットに入れた抽出後のコーヒーの粉を沈める。10分ほど煮出してお湯にコーヒーの色をしっかり付ける。
これで布を染めるための「コーヒー液」が完成!
※コーヒーの粉が水切りネットから出てしまう場合は二重にする
【6】
コーヒー液が煮立ったら、鍋に乾燥したハンカチを入れ、まんべんなく液が染み渡るように沈める。
※熱くなった鍋やコーヒー液に手が触れないように、菜箸などを使おう
【7】
十分にコーヒー液が布に染みたら、「みょうばん」を加えて、さらに20分ほど煮込む。
ミョウバンには染まった色を落ちにくくしたり、色を明るく染めたりするはたらきがあるよ。
【8】
鍋を火からおろして冷ます。コーヒー液が十分に冷めたらハンカチを取り出し、輪ゴムをとって、軽く水洗いする。乾燥させる。
完成!
きれいな模様ができているね。ハンカチの折り方や輪ゴムのしばり方で模様が変わるよ。いろいろ試してみてね!
どうしてコーヒーの色 に染 まるの?
収穫されたばかりのコーヒー豆のことを「生豆」と言い、淡い緑色をしているよ。この生豆を火でいる「焙煎(ロースト)」を行うと、ふだん目にするコーヒーの色になって、コーヒー独特の味や香りも生まれるんだ。
コーヒーの粉を煮出すことでコーヒーの色素(色のもと)を「コーヒー液」に移し、そのコーヒー液にハンカチをつけることで色のもとがハンカチの繊維に入りこんでいって染まったんだね。一方で、輪ゴムできつくしばった部分はコーヒー液がしみこまなかったから、色が付かなかったんだ。
ハンカチをコーヒー液につける前に豆乳につけたのはどうしてだろう?
じつは、豆乳にふくまれる「タンパク質」という成分には、色のもとと結びつきやすい性質があるんだ。ハンカチによく使われる「綿」や「麻」などの植物性の繊維にはタンパク質がふくまれていないから、そのままだとコーヒーの色に染まりにくい。
だから、豆乳にひたして繊維にタンパク質をしみこませて、染まりやすくしているんだよ。
発展 ・自由 研究 のヒント
いろいろな布 で染 まり方 を比 べてみよう
タンパク質が染まりやすくしてくれるという話をしたよね。ところで、ハンカチの素材としてはあまりないかもしれないけれど、「絹」や「ウール」などは動物性の繊維で、もともとタンパク質がふくまれている。「綿」や「麻」などのタンパク質をふくまない植物性の繊維と染まり方はどう変わるかな?
①絹/豆乳あり ②絹/豆乳なし ③綿/豆乳あり ④綿/豆乳なし など、いろいろな条件で比べてみよう!
豆乳 で絵 を描 いてみよう
ハンカチ全体を豆乳にひたさず、豆乳を少量小皿に取り、ハンカチに絵筆で絵を描いてみよう。ドライヤーなどで十分に乾かした後にコーヒー液で染めると、絵を描いた部分が濃く染まるよ。
コーヒー以外 で染 めてみよう
赤色や黄色の花の煮汁や玉ねぎの皮など、草木染めに使える植物はたくさんあるよ。調べてチャレンジしてみてね。
監修:秀明大学 大山光晴