実験 方法
水は私たちが生きていくために、欠くことのできない大切なものですね。でも、あなたは水について、どれだけのことを知っていますか?水が身近にありすぎて、意外に知らないことが多いのではないですか?水はいっけん単純な物質に見えますが、その物理的な性質や科学的な性質には、いろいろなことがたくさんあります。なにしろ「水」というテーマだけで一冊の本ができるほど、水は不思議な物質なのです。それでは、水の一形態、水滴の物理的な性質に目を向けて実験を始めましょう。
●準備 するもの
・スポイト/4個。習字などで使用する目盛りつきのもの
・木の棒/2本。1cm✖️1cmくらいの太さで90cmくらいの長さのもの
・ダブルクリップ/大1個
・割りばし/1本
・輪ゴム/1個
・細い針金/20cmくらい。エナメル線でもよい
・コップ/3個
・プラスチック板/1枚・下じきなどでもよい
・液体洗剤
・食用油
・木工用接着剤
・定規
・紙やすり
・インキ/色は何色でもよい
・のこぎり
・白い紙/レポート用紙などでよい
●実験 装置 の作 り方
【実験3】で使用する装置を作ります。ちょっとめんどうかもしれませんが、これさえ作ってしまえば、あとはラクですからがんばりましょう。
(1)準備した木の棒のうち1本を、図1のように3等分に切ります。
(2)図2のように、(1)の木の棒をH形にして、木工用接着剤でしっかり固定します。
(3)完全に固定できたら図3のように、H形の木の棒の中心に、切っていない長いままの木の棒を木工用接着剤で固定します。
(4)次に、割りばしを15cmくらいの長さに入ります。
(5)(4)の割りばしの一端に、細い針金を巻きつけて、図4のように、スポイトの胴の部分がとめられるような輪を作ります。
(6)(5)の割りばしのもう一端を、図5のようにダブルクリップの柄の部分に通し、輪ゴムで固定します。
(7)(6)の装置を(3)の装置に、図6のようにつければ、実験装置の完成です。
【実験 1】プラスチック板 に落 としたいろいろな液滴 (液体 のしずく)の形 を調 べます。
(1)スポイトに水を入れ、プラスチック板から1~2cm離して、水滴を1滴落下させます(図7)。このときのプラスチック板上の水滴の形を記録します。
(2)落下させる水滴の数をふやしていって、それぞれのときの水滴の形を記録します。
(3)液体洗剤や食用油についても、(1)や(2)のようにして、結果を記録します。
【実験 2】水 、液体 洗剤 (うすめない)、食用油 の液滴 の大 きさを比較 します。
(1)図8のように、スポイトの目盛りの上端まで水を入れます。このとき、一度目盛りの上端以上に水を入れて、軽く押しながら水面をメモリの上限まで下げてやるとうまくいきます。
(2)(1)のスポイトを軽く押しながら、ゆっくりと水滴をたらします。そして、スポイトの中の水がすべて落ちるまでの水滴の数を数えます。このとき、スポイトから数滴落下させるごとに、押すのをやめてスポイトの中に空気を入れてやると、水滴の数をかぞえるのが比較的楽にできます。また、失敗も少なくなります。
(3)(1)、(2)の操作をくり返し、2~3回測定します。
(4)液体洗剤や食用油についても、(1)~(3)のようにして、測定します。
<注意 >/【実験 1】、【実験 2】で使用 するスポイトは、液体 の種類 ごとに分 けて使用 しましょう。そうしないと違 う種類 の液体 が混 ざってしまいます。
【実験 3】水滴 の落下 距離 と落下 こん(落下 のあとに残 る形 )の大 きさとの関係 を調 べます。
(1)コップ4分の1くらいの水に10滴くらいを加えて、よくかき混ぜます。(インキを加える理由は、落下こんを調べやすくするためです。)
(2)スポイトに1の水を入れ、図9のようにセットします。
(3)セットしたスポイトの真下に白い紙を置きます。
(4)スポイトの高さを1cmにし、水滴を1滴、白い紙の上に落下させます。
(5)落下させた水滴に、図10のようにテッシュペーパーをこより状にしたものをつけ、余分な水分を取り除き、乾燥させます。このとき、落下こんをこわさないように気をつけましょう。
(6)スポイトの高さを2cm、3cm、4cm、5cm、10cm、20cm…と変えて、(3)~(5)のようにして、それぞれの落下こんを白い紙に記録します。
(7)それぞれの落下こんの大きさと形を調べます。落下こんの大きさは、落下こんの直径で表すとといでしょう。落下こんが円形になっていないときは長いほうの直径と短いほうの直径をはかり、平均をとって落下こんの直径とします。
自由 研究 ワークシート
自由研究ワークシートをダウンロードして「レポートの書き方」を参考にまとめてみましょう。また、もっと興味があるなら「発展研究」にチャレンジしてみましょう。
まとめ方
「まとめ方のコツ 実験の例」を見てみよう
科学 実験 をするときの注意
実験 をする前 に必 ずおうちの方 といっしょに読 んでね。
実験 をするときは、必 ずおうちの人 に実験 することを伝 えておこう。実験 に使 う材料 や道具 などは、使 ってよいものかどうか、おうちの人 に確 かめよう。火 や化学 薬品 、電気 製品 などを使 うときは、かならずおうちの人 といっしょにしよう。- つまようじやフォーク、シャープペンシルのしんなど、
先 のとがったものを使 うときは、けがをしないように気 をつけよう。 - はさみやカッターナイフを
使 うときは、けがをしないように気 をつけよう。 - むずかしい
実験 をするときは、おうちの人 に手伝 ってもらおう。 実験 に使 った食 べ物 などは、絶対 に口 に入 れないこと。実験 が終 わったらきちんとあとかたづけをし、実験 に使 ったものを、家族 が口 に入 れたりしないように気 をつけよう。実験 で使 ったものや作 った作品 は、小 さい子 の手 のとどかない場所 にしまうこと。実験 をしたあとは、必 ず手 をよくあらうこと。