厚 さを比 べる方法 を考 えよう
ふだん使っているじょうぎだと、いちばん小さい目盛りは1mm。でも、紙などは1mmよりもずっとうすくて、正確な厚さははかれそうにないね。1mmよりうすいものをはかるにはどうしたらよいか、考えてみよう。
ヒント:うすいものの厚 さを1枚 だけ調 べるのは難 しそうだ。同 じものを何枚 か重 ねてみると、比 べやすそうだね。
アイデア例 ①厚 さが1mmになるまで重 ねる
厚さが1mmになるまで同じものを重ねていく。ちょうど1mmなったときの枚数が多いものほどうすいことがわかる。
アイデア例 ②細 いすき間 (スリット)に同 じものが何枚 まで通 るかを調 べる
厚紙に切りこみを入れ、スリットをつくる。あらかじめえんぴつで平行に線を引いてから切るとまっすぐ切れるよ。
そこにはかりたいものが何枚はさまるかを調べる。この方法だと、スリットを通る枚数が多いものほど、1枚あたりはうすいことがわかる。
アイデア例 ③厚 さを調 べる装置 をつくる
平らな机の上などに重し(文ちんなど)を置き、えんぴつを2本貼り合わせたものをのせる。えんぴつの真ん中にビー玉を置く。片方の文ちんの下にはかるものをしく。
何枚しくとビー玉が転がり始めるかを調べる。枚数が多いほどうすいことがわかる。
厚 さを比 べてみよう
身 の回 りにあるうすいものを探 してみよう!
<たとえばこんなものがあるよ!>
・ いろいろな紙……コピー用紙、ノート、新聞紙、雑誌の紙、スーパーなどのレシートの紙、ティッシュペーパー、はがきなど
※紙で手を切らないように注意する
・ アルミはく
・ ラップ、セロファン
・ カップめんやヨーグルトの容器のふた
正確 に比 べるために気 をつけること
・重ねてはかる場合は同じものを用意しよう(カップめんのふたを調べるなら、同じカップめんのふたを重ねる)。
・調べるものがしわにならないようにしよう。
・調べるものがぬれないようにしよう。
比 べ方 ・はかり方 はどんどん工夫 してみよう!
<たとえばこんなふうに考えてみよう!①>
◆スリットにはさんでいくと、厚紙がふにゃふにゃしてはかりにくかった。
→もっとかたいもので、うすいものをはさむすき間があるものはないかな?
<たとえばこんなふうに考えてみよう!②>
◆これまで学校で学んだことを何か応用できないだろうか。
→この間、理科の授業で習った「てこ」を使って装置がつくれないかな?
まとめ方
比べ方や厚さのはかり方については、自分で考えたり工夫したりしたことを書こう。
実際にはかる(比べる)前に、どれがいちばんうすいのか理由といっしょに予想しておくといいね。
結果は、表やグラフにまとめるとわかりやすいよ。うすいほうが勝ち上がるトーナメント表にしてもおもしろいかもしれないね。
発展
(1)調 べたものがなぜうすいのか、考 えたり調 べたりしよう
<たとえばこんなふうに考えてみよう!>
◆「紙」……使い道によって厚さがちがう。うすすぎるとやぶれやすく、裏面がすけてしまうので、本やノートには向いていない。厚すぎると重くなってしまう。
◆「アルミはく」……アルミニウムに圧力をかけて、のばし広げている。アルミホイル、チーズなどの包み、カップめんのふたなど、使われているところによって厚さがちがう。
(2)1mm以下 の世界 についてもっと調 べてみよう
紙の厚さのように1mmより短い長さは「μm(マイクロメートル)」という単位で表すよ。1μmは1mmの1000分の1、つまり0.001mmなんだ。
(3)1mm以下 の長 さ・厚 さをはかれる道具 を調 べよう
今回調べたように、1mmよりもうすいものはたくさんあることがわかったね。でも、毎回重ねてはかったりするのは大変だし、正確にはかるのも難しい……。だから、とてもうすいものでも正確に厚さをはかる専用の道具があるんだ。どんな道具があるのか調べよう。
<参考>
監修:大山光晴(秀明大学)