1.公共 施設 を知 ろう!
公共 施設 ってなに?

公共施設とは、国や地方自治体がつくり、運営している施設のこと。たとえば、公立図書館や公民館、保健所、消防署、公園などがあげられるよ。どの施設も、わたしたちの暮らしを豊かにしたり、安全を守るために必要な施設なんだ。だから、つくったり運営したりするためのお金には、みんなから集められた税金が使われているよ。
また、施設があるだけでなく、公共サービスも行われているよ。公共サービスとは、国や地方自治体が国民に行うサービスのこと。たとえばゴミの収集や、緊急時の救急車での搬送、警察による治安の維持なども公共サービスに入るよ。これらにもすべて、税金が使われているんだ。
税金 ってなに?


税金とは、みんなが互いに支え合い、共によりよい社会を作っていくために、みんなで出し合うお金のこと。たとえば、ケガや病気をしたときに病院で治療してもらうための医療費の一部や、水道や道路など生活に必要なものを整備するための費用、学校で学ぶための教育費など、みんなが必要なものに使われるんだ。いわば「社会の会費」とも言えるね。
税金は、どこに納めるか、何に対してかかる税金か、納め方の違いなどで、たくさんの種類があるよ。
たとえば「所得税」。所得税は、会社から支払われる給料や、自分で商売をして稼いだお金などにかかる税金のこと。会社員の場合はあらかじめ給料から差し引かれる形で納めるんだ。個人にかかる税金だけでなく「法人税」という会社にかかる税金もあるよ。これは会社(法人)の事業活動で得た所得にかかる税金のこと。
このように、税金の多くは大人が納めているけど、じつはきみたちも払っている税金があるよね。それは、洋服や日用品など、何かを買ったときに支払う「消費税」。レシートにも書いてあるから見てみよう。
これらの税金が、わたしたちが暮らす社会を支えているんだ。
クイズはどうだったかな、全問正解できたかな? ほかにも公共施設はあるから調べてみてもいいね。公共施設以外の税金の使い道や、もっとくわしく「税金」について調べてみたい場合は、参考サイトも見てみよう。
参考サイト:
2.地図 から公共 施設 を探 そう!
公共 施設 をあらわす地図 記号 を学 ぼう
地図記号とは、地図上で地形・道路・建物・土地の様子をあらわすための記号。これを覚えておくと、地図を見るだけでその場所になにがあるのか、どんなところなのかなどがわかる、とっても便利なものだよ。地図記号であらわされる建物の多くは、公共性の高い施設、つまりみんなに必要な施設なんだ。公共施設の地図記号について、下の表で学ぼう。地図記号はぜんぶで14個、表は左右にスライドするか、表の下にある「●」をクリックすると表が切り替わるよ。
参考サイト:
「国土地理院キッズページ地図記号一覧」
3.じぶんの住 むまちの公共 施設 マップをつくろう
じぶんのまちの地図 記号 付 きマップをプリントしよう

まずはきみの住むまちの地図を入手しよう。下の「国土地理院の地図を開く」をクリックしよう。いちばん上に検索窓が出てくるから、きみが住むまちの住所を入力して検索してみよう。

検索結果の旗のマークをクリックすると、地図記号付きのじぶんのまちの地図が見られるよ。

縮尺は画面左下の「+」をクリックして300mまたは100mで設定しよう。下の例は100mに設定してみたものだよ。

画面右上にある「印刷」ボタンをクリックしてプリントしよう。
公共 施設 の地図 記号 を探 そう
公共施設をあらわす地図記号の表を参考に、公共施設の地図記号を探そう。見つけた地図記号には色鉛筆などを使って◯をつけてみよう。同じ地図記号が複数ある場合は同じ色で◯をつけるとわかりやすいよ。

きづいたことを書 き出 そう
きみが住むまちの地図から公共施設を探して、色分けをしてみて気づいたことはあるかな? 書き出してみよう。
ヒント
・近所にいくつ公共施設があったかな?
・近所になかった公共施設はあるかな?
・たくさんある公共施設はあったかな?
・どんな場所にどんな公共施設があったかな?
まとめ方
これまでに調べたことや、作成した地図を用いて自由研究をまとめよう。
税金 と公共 施設 について学 んだことを書 こう

「税金」や「公共施設」について調べたことや学んだことをまとめよう。「税金の役割」の欄には、税金とはどんなものか、どんな種類があるのか、なぜ必要なのかを調べて書いてみよう。「公共施設の役割」の欄には、公共施設とはどんなものか、代表的な施設の例や公共サービスの例もまとめてみよう。また、公共施設や公共サービスに税金が使われている理由も考えて書くようにしよう。

作成した地図を貼って、「わたしのまちにある公共施設」を紹介しよう。どんな公共施設がどの場所にあるのか、そこではどんなことが行われているのかなど、まちを知らない人にもわかるように具体的に紹介しよう。

地図作りを通して『わかったこと』や『気づいたこと』、『もっと調べたいこと』や『反省点』などを最後にまとめよう。
発展
ほかの地域 についても調 べて、比較 してみよう
祖父母が住んでいる地域や、友達の住んでいる地域、旅行で行ったことのある地域など、きみが住んでいるまちではない地域についても同様に調べてみよう。
異なる地域を比べたときに、気づいたことはあるかな? たとえば、どちらにもある施設はどんな施設だろう? なぜどちらにもあるのかな? どちらかだけにある施設はあるかな? あるとしたら、それはなぜだと思う? じぶんのまちにあったらいいなと思う施設はある? それはどうして? など、じぶんのまちをより住みやすいまちにするためには、どんな施設が必要かも考えてみよう!

税金 との関係 を考 えよう
公共施設には税金が使われていることを学んだよね。地域によって公共施設の有無が違うということは、税金の使い道が違うということだ。きみがすむまちの税金はどんなことに使われていて、それはなぜなんだろう? 自治体の税金の使われ方(支出)を調べてみると税金の使い道がわかるよ。
注意
・調査に出かけるときは、自動車や歩行者などに注意し、きけんな場所には近づかないようにしよう。
・遠くに出かけるときは、大人といっしょに行こう。
・博物館や図書館などでは、さわいだり走ったりしないこと。また、展示されているものにむやみにさわらないこと。
・役所などで調査をするときは、行く前に許可をとり、めいわくにならないようにしよう。
・役所などに電話をするときは、まず名前を伝えてから用件をはっきり話そう。相手のめいわくにならないように、電話で話している時間があるかどうか確かめること。
・人に話しを聞きに行くときは、行く前に都合のよい日時を聞き、時間におくれないようにしよう。終わったら、必ずお礼を言おう。
文=高崎薫、企画協力=a.school