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めかじきのナポリタン風/元気な子どもが育つ毎日のごはん【第9回】

めかじきのナポリタン風/元気な子どもが育つ毎日のごはん【第9回】

魚が苦手な人でも食べやすく、子どもにおすすめなのが”めかじき”。旬は今ごろから冬にかけてです。白身ですが適度に脂もあり、くせがなく、調理すると鶏肉のような食感になるので好まれるようです。
和風なら照り焼きや西京焼き、梅肉焼き、から揚げ、洋風ならソテーやムニエル、フライなど。また、中華風なら酢豚の豚肉やエビチリのエビの代わりにもできます。

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魚が苦手な人でも食べやすく、子どもにおすすめなのが”めかじき”。旬は今ごろから冬にかけてです。白身ですが適度に脂もあり、くせがなく、調理すると鶏肉のような食感になるので好まれるようです。
和風なら照り焼きや西京焼き、梅肉焼き、から揚げ、洋風ならソテーやムニエル、フライなど。また、中華風なら酢豚の豚肉やエビチリのエビの代わりにもできます。

今回は切り身をそぎ切りにして、野菜と組み合わせやすいように、ケチャップで味つけし、ナポリタン風にしました。ごはんにもパンにも合いますし、お弁当のおかずにもなります。
魚が苦手な子どもがいるお母さんが、子どものお弁当のおかずに入れたところ、「今日のケチャップ炒め、おいしかったよ。鶏肉じゃないよね?」と言われた、という話を聞いたことがあります。「子どもが食べられる魚のおかずのレパートリーが1つ増えた」と喜んでもらえました。

めかじきはカジキマグロの1種で一般によく出回っています。「マグロ」とつくのは、マグロと類似点が多いことからのようですが、マグロとは別種でスズキ目に属しています。
栄養面では、良質なたんぱく質で脂質にはDHA(ドコサヘキサエン酸)やEPA(エイコサペンタエン酸)が含まれます。

DHAは脳の構成成分として欠かせない脂肪酸で、肉には期待できないので、魚からとりたい栄養素です。DHAはイワシやサバ、ブリなどの青背魚に豊富ですが、青背魚が苦手な人なら、めかじきをとり入れてみてはいかがでしょうか。

ビタミンとしては、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが多く含まれます。たとえば小松菜などの青菜はカルシウムが豊富ですが、吸収率があまりよくありません。
ですが、肉や魚などの動物性たんぱく質源や、ビタミンDといっしょにとると吸収率が高まるので、この1品とごはん、小松菜のみそ汁という献立にすると、カルシウムの吸収がよくなる組み合わせになります。

また、たんぱく質の代謝にかかわるビタミンB6も含まれます。成長期は、からだづくりのためにたんぱく質をしっかりとりたいですが、その代謝を助けるビタミンB6も必要なので、めかじきは一石二鳥の食材と言えます。

一方、お母さんたちにとっても、ビタミンB6は女性ホルモンとの関わりが強いビタミンなので、生理前の不定愁訴の緩和などに役立ちます。それに抗酸化作用が強い「若返りのビタミン」と言われるビタミンEが多いのもうれしいですね。
ぜひ、親子でめかじき料理をおいしく食べてほしいと思います。

めかじきのナポリタン風

1人分194kcal  塩分1.4g

《材料》(3人分)

めかじき 180~200g
塩 ひとつまみ
こしょう 少々
小麦粉 大さじ1
玉ねぎ 1/2個
ピーマン 1個
オリーブ油 大さじ1と1/2
A(ケチャップ 大さじ1、ウスターソース 大さじ11/2)
塩、こしょう 各少々
粉チーズ 小さじ1

《作り方》

1)めかじきはそぎ切りにする。

2)めかじきに塩、こしょうをなじませ、ビニール袋に入れ、小麦粉を加え、小麦粉を薄くまぶす。
※小麦粉をまぶすことで、めかじきがパサつかない。

3)オリーブ油の半量を熱し、2)の両面を焼いてとりだす。

4)フライパンをさっとふいて残りのオリーブ油を入れ、薄切りにした玉ねぎを炒めてしんなりしたら、太めの千切りにしたピーマンを加え、さらに炒める。

5)Aを加え、全体になじんだら、3)のめかじきをもどす。なじむように炒め、塩、こしょうで味を整え、器に盛り、粉チーズをふる。

牧野直子(まきのなおこ)

牧野直子(まきのなおこ)

牧野直子(まきのなおこ)

管理栄養士、料理研究家、㈲スタジオ食(くう)代表。
大学在学中から栄養指導や教育活動に関わる。メディア(雑誌、書籍、テレビほか)をはじめ、料理教室、講演会、病院や保健センター等で幅広く活動。わかりやすく、実践しやすい指導をモットーに、生活習慣病や肥満の予防・改善のための食生活指導や栄養指導に携わるほか、健康によく、簡単で、おいしい料理の提案を行っている。
著書に「元気塾弁」(女子栄養大学出版部)、「病気にならない新・野菜を食べる健康法」(マガジンハウス)、「2歳からのごはんBOOK」(NHK出版)、「ひと目でわかる料理の手習い帖」(池田書店)など。

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