小松菜 ってどんな野菜 ?
小松菜はアブラナ科の野菜で、キャベツや白菜の仲間。関東地方の代表的な野菜のひとつで、冬が旬[自然の中で育てた野菜やくだものがたくさんとれる時期]であることから、冬菜、雪菜とも呼ばれるよ。現在はビニールハウスでも栽培され、一年中出回っている。東京都で江戸時代から栽培されている「伝統小松菜」や、冬の寒さに当てて葉をちぢませる「ちぢみ小松菜」などの品種があるよ。
小松菜は、皮ふやねん膜を強くするカロテン、かぜなどの病気から体を守るビタミンC、骨を育てるカルシウム、おもに赤血球をつくる鉄分などをたっぷりとふくんでいる。日々の食事に取り入れたい、栄養価の高い野菜だ。
小松菜 をプランターで栽培 しよう
小松菜は種をまいてから1か月ほどで収穫できる。プランターでも育てやすいので、挑戦してみよう。プランターは日当たりがよい場所に置こう。風通しをよくすることもポイントだ。
小松菜は種から育てるのが一般的。暑さに強い品種、寒さに強い品種があるので、栽培したい時期に合った種を選ぼう。プランターは24L(深さ15cm~25cm、はば20cm、おく行き65cmほど)のものを用意しよう。
種、野菜用培養土(14L)、鉢底石(2L)、シャベル、はさみ、じょうろ、防虫ネットをそろえる。
〔種 まき〕
1、プランターに鉢底石を高さ2cmほど入れる。
2、1の上に、野菜用培養土を入れる。プランターの上から高さ2cmほどまで入れて、平らにする。
3、深さ1cmほどの浅いみぞを2列、10cm間を開けてつくる。
4、みぞに種を1cm~2cm間かくでまく。
5、土の表面がかわかないように水をまく。
●春から夏にかけては、害虫(あぶらむしなど)が多いので、防虫ネットでおおっておくといい。
〔発芽 ~収穫 〕
1、発芽したら、1日に1回は水をまき、土の表面がかわかないようにする。
2、ふた葉が開いたら、間引き(生長が早く太い芽を選んで、ほかの芽を引きぬく作業)をする。ふた葉の間が3cmほど開くようにする。
3、間引いた後は、手で土寄せ(芽の根元に土を寄せて、根が土から出ないようにする作業)をする。
4、本葉が育って2~3枚になったら、2回目の間引きをする。株の間が5cmほど開くようにする。間引いた葉は食べることができる。
5、20~25cmほどの高さになったら、はさみで根元を切るか、手で根から引きぬいて収穫する。
●大きくなりすぎると葉がかたくなってしまうので、早めに収穫しよう。
小松菜 の成長 を記録 しよう
●小松菜 の子葉 は何枚 ?
子葉とは、種から発芽した植物のはじめに出る葉のこと。小松菜の子葉は2枚ある。
子葉が2枚の植物を、双子葉類というよ。
小松菜は種をまいてから3~4日で発芽する。子葉の様子を観察しよう。
●小松菜 の根 はどうなっている?
小松菜を間引いたら、根の部分を観察しよう。
双子葉類の植物の根は、主根という大きな根っこから、細い側根が枝分かれしている。
根がついたまま販売されている小松菜もあるので、スーパーなどで探してみよう。
●収穫 したら、全体 を観察 しよう
小松菜は育ちすぎると葉がかたくなってしまうので、20~25cmの高さになったら収穫する。
観察するときは、手で根ごと引きぬいて収穫しよう。
葉:しゃもじ型。葉にはほとんど切れこみがない。
葉柄:葉を支えて茎につく、柄のような部分。葉とこの部分を食べる。
茎:短い茎がある。
根:茎の下に根がある。
花 が咲 くまで育 てよう
葉を食べる小松菜は、花がさく前に収穫されることが多い。
数株残して、花をさかせて観察してみよう。
小松菜は、黄色い十字形の花がさく。
アブラナ科の植物の花のしくみは同じで、4枚の花弁[花びら]が十字のように見えるのが特ちょうだ。
花のつくりを細かく見ると、小松菜の花は、花弁が1枚ずつはなれていることがわかる。このような花を、離弁花と言う。
花弁の外側には「がく片」が4枚あり、めしべ、おしべを保護している。
めしべは1本、おしべは6本ある。6本のおしべのうち、4本は長く、2本は短くなっているよ。
観察 シートにまとめよう
観察が終わったら、メモと写真、イラストを使って、観察シートにわかりやすくまとめよう。
パソコンソフト PowerPoint用のテンプレートを用意しているよ。
収穫 した小松菜 を料理 してみよう
収穫した小松菜で料理をつくり、まとめに加えてもいいね。
おみそしるやおひたし、煮ものなど、おうちの人と相談して、いろんなメニューをつくってみよう。