用意 するもの
・水を入れるダンベル(水を入れて1kgくらいになるもの)
・ひも(たこ糸などでもよい。1.5mくらい)
やり方
じゅんび
1)ダンベルに水を入れる。キャップはしっかりしめておく。
2)ダンベルの持ち手(まん中の細くなっている部分)に、ひものはしをしっかり結び、ゆるみがないようにひもをぐるぐるとまきつける。
実験
1)平らですべらないところ(テーブルやゆか)に、ダンベルを置く。
2)ひものはしを手で持ち、静かに引っぱる。まず、ひもを真上に引っぱってみる。ひもがほどけながら、ダンベルがころがり出す。
3)つぎは、テーブルと平行に(水平に)ひもを引っぱってみる。どっちにころがるだろう? 今度は、ひもをまき取りながら、引っぱった方向に近づいてくるぞ。
※真上に引っぱったり、水平に引っぱったりをくり返すと、ダンベルは行ったり来たりして、ヨーヨーのような動きをするよ。
4)それでは、真上と水平の間、ななめの角度でひもを引っぱると、ダンベルはどちらにころがるかな? ためしてみよう。
・ひもを引っぱる角度が水平(0度)に近いと、ダンベルは近づくようにころがる。逆に、真上(90度)に近い角度で引っぱると、遠ざかる。そのさかい目となる角度は何度か、調べよう。
・ダンベルの持ち手に紙をまき、じくを太くして実験してみよう。さかい目となる角度は変わるかな?
ころがる向 きが、なぜ変 わるの?
ひもを真上に引くと、ひもはほどけながらダンベルの軸を回転させるので、ダンベルはその回転によってころがる。ところが、ひもを水平に引いた場合、ダンベルとテーブルの間にまさつ力がはたらき、この力は、ひもの力とは反対の向きにダンベルを回転させようとする。ひもがまきついているじくが細いことが関係して、ダンベルの回転は、ひもをまき取る方向に起こるんだ。
ものを回転させようとする力を「回転モーメント」という。回転モーメントの大きさは、ある点にはたらく力の大きさと、その点と回転じくとのきょりをかけた値になる。
これは「てこ」や「てんびん」の原理とよく似ていて、回転じくがてこの支点に、力がはたらく点が力点にあたる。そして、回転モーメントの大きさは、「(支点と力点のきょり)×(力点に働く力の大きさ)」で求められる。ダンベルの実験では、支点と力点のきょりは、持ち手のじくの半径にあたるんだ。
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