天体観測というと、高倍率の天体望遠鏡で見るものと思われがちだけど、じつは7~10倍程度の双眼鏡で楽しめるものがたくさんあるんだ。夏に見られる天体で、双眼鏡で観察しやすいものを観察し、見えたようすをスケッチしよう。観察した天体について、特ちょうや地球からのきょりなどを調べてみよう。
観察 方法
- 図鑑やインターネットを使い、夏の夜空で、双眼鏡で観察しやすい天体を調べる。いつごろ、どのあたりに見られるかを調べる。
- 双眼鏡で観察し、スケッチする。
- その天体について、特ちょうや地球からのきょりなどを、図鑑やインターネットなどで調べる。
注意:星を観察するときは、大人といっしょにしよう。
自動車などが来ない、安全な場所で観察しよう。
夏 に双眼鏡 で観察 しやすい天体 の例
※双眼鏡で見る星雲、星団、銀河などの姿は、この写真とは異なります。
月
月の海の模様や、クレーターを観察しよう。三日月や半月のときは、明るく光っていない月の夜の部分が観察できる。これは、太陽の光が地球に反射して、月を照らしている「地球照」によるもの。
天 の川
肉眼では写真のようにはっきりとは見えず、ぼんやりとした白い雲の帯のように見えるよ。双眼鏡で見ると、天の川にたくさんの星があるのがわかる。天の川が見えていなくても、天の川の方角には星がたくさん見えるので、夏の大三角やいて座の方角を双眼鏡で見てみよう。
さそり座 のアンタレスと球状 星団 M4
アンタレスは、さそりの心臓の位置にある、赤く光る1等星。すぐ右下に、丸くて白くぼんやりとしたものが見えたら、球状星団M4だ。
いて座 の干潟 星雲 M8
いて座の南斗六星(星座早見盤を見よう)の右下にある2つの星雲。写真では赤いけど、双眼鏡では白くぼんやりと見えるよ。
ペルセウス座 の二重星 団 h-χ
カシオペヤ座を目印に探すと見つけやすい。2つの星団が並んでいる。
アンドロメダ銀河 M31
星がきれいな場所では肉眼でも見える。太陽系から230万光年離れている、肉眼で見える最も遠くの天体。双眼鏡では、楕円形に白くぼんやりとした明かりが見える。
まとめ方
「まとめ方のコツ 観察の例」を見てみよう
注意
星 を観察 するときは、大人 といっしょにしよう。自動車 などが来 ない、安全 な場所 で観察 しよう。
観察 をするときの注意
観察 をする前 に必 ずおうちの方 といっしょに読 んでね。
屋外 に観察 ・環境 調査 に出 かけるときは、おうちの人 にことわり、できるだけ大人 といっしょに行 こう。夜 出 かける必要 がある場合 は、必 ず大人 といっしょに行 くこと。環境 調査 の目的 に合 った動 きやすい服 そうをし、必要 な道具 をそろえよう。必要 なら虫 よけなども用意 しよう。草木 のしげった場所 に入 るときは、長 そで長 ズボンにし、はだをなるべく出 さないようにすること。出 かけるときは、ぼうしをかぶって、こまめに水分 をとろう。また、雨 に備 えて、雨具 も用意 しよう。- きけんな
場所 には近 づかないこと。毒 のある生 き物 をさわったり、近 づいたりしないこと。 野 の山 の植物 にむやみにふれたり、口 に入 れたりしないこと。流 れの速 い川 や池 などには入 らないこと。海 では、高波 や、いそでのけがなどに気 をつけよう。環境 調査 をしたあとは、必 ず手 をよくあらうこと。- はさみやカッターナイフを
使 うときは、けがをしないように気 をつけよう。ピンセットなど先 のとがったものでけがをしないように気 をつけよう。
絵:たかまる堂(おがたたかはる)
写真:編集部
協力:国立天文台天文情報センター小野智子
提供:JAXA×YAC×学研キッズネット