園芸(えんげい)用(よう)の金属(きんぞく)ネームプレートで「ボルタの電池(でんち)作(づく)り」

1）まず、銅板(どうばん)とアルミ板(ばん)の表面(ひょうめん)全体(ぜんたい)を紙(かみ)やすりでみがきます。そして、リード線(せん)の両(りょう)はしにつけた目玉(めだま)クリップで、モーターの電極(でんきょく)を、銅板(どうばん)とアルミ板(ばん)につなぎます。回転(かいてん)がよくわかるように、モーターにつける円盤(えんばん)を厚(あつ)紙(がみ)で作(つく)ります。円盤(えんばん)にサインペンなどで線(せん)を書(か)いておくと見(み)やすくなります。

3）モーターをもう一(ひと)つのコップの上(うえ)に、セロハンテープでとめます。そして、銅板(どうばん)とアルミ板(ばん)を2）のコップの中(なか)にさすと、モーターが回(まわ)り始(はじ)めます。回(まわ)り始(はじ)めは大(おお)きな電流(でんりゅう)が必要(ひつよう)です。回(まわ)らないときは、手(て)で少(すこ)し回(まわ)してあげるといいでしょう。(銅板(どうばん)とアルミ板(ばん)がくっつかないように注意(ちゅうい)しましょう。）

塩水(しおみず)のかわりに、レモンを使(つか)っても電気(でんき)が流(なが)れます。弱(よわ)い電流(でんりゅう)ですが、いくつか重(かさ)ねれば電卓(でんたく)でちゃんと計算(けいさん)できます。電卓(でんたく)も100円(えん)ショップで売(う)っています。

アルミ板(ばん)・レモンをうすく切(き)ったもの・銅板(どうばん)を重(かさ)ねてレモン電池(でんち)を作(つく)ります。図(ず)のように、これらを４だんに重(かさ)ねて、大(おお)きな洗(せん)たくばさみではさみます。
その後(あと)、目玉(めだま)クリップ付(つ)きのリード線(せん)で、電卓(でんたく)の乾電池(かんでんち)接点(せってん)とつなぎます。マイナス極(きょく)の接点(せってん)は一番(ばん)上(うえ)のアルミ板(ばん)、プラス極(きょく)の接点(せってん)には一番(ばん)下(した)の銅板(どうばん)をつなぎます。
接点(せってん)と目玉(めだま)クリップの間(あいだ)にすき間(ま)ができるときは、アルミホイルをはさんで調整(ちょうせい)しましょう。

レモンのかわりに、ほかの果物(くだもの)（キウイなど）をはさんでも電流(でんりゅう)がながれるかためしてみましょう。

今(いま)から220年(ねん)前(まえ)、イタリアの動物(どうぶつ)学者(がくしゃ)ルイージ＝ガルバーニは、カエルのかいぼうをしようとして、とても不思議(ふしぎ)なことに気(き)づきました。

「えっ、なぜだ？」
死(し)んだカエルの、それもあしだけがふるえるのです。ガルバーニはおどろいて、その理由(りゆう)をいろいろ調(しら)べてみました。そして、金属(きんぞく)板(ばん)の上(うえ)にのせてメスでふれると、カエルあしに電気(でんき)が起(お)こるらしいことがわかりました。その電気(でんき)のためにカエルのあしがふるえたのです。

これを聞(き)いたアレッサンドロ＝ボルタ(イタリアの物理(ぶつり)学者(がくしゃ)）は、同(おな)じような実験(じっけん)をやってみました。そのうち、こう考(かんが)えるようになりました。
「これは、動物(どうぶつ)電気(でんき)ではない！」
つまり、電気(でんき)を起(お)こすのはカエルのあしではなくて、２種類(しゅるい)の金属(きんぞく)こそが電気(でんき)を起(お)こすもとだと考(かんが)えたのです。
「これは、金属(きんぞく)電気(でんき)だ。金属(きんぞく)が電気(でんき)を起(お)こしている！」

そして、それをいくつも重(かさ)ねました。その両(りょう)はしを指(ゆび)でさわると、思(おも)った通(とお)り、電気(でんき)のしげきが感(かん)じられました。
「すごい！電気(でんき)がずっと流(なが)れつづけるぞ。電流(でんりゅう)だ！」
これが電池(でんち)の始(はじ)まりでした。今(いま)から200年(ねん)前(まえ)のことです。